外出先で突然、「ある資料を至急メールで送信せよ」と、会社から電話がかかってきたとする。あわてて、路上でノートパソコンを開き、ブラウザを立ち上げたところ、自分がネット接続できる環境にいないことを気づく。あたりを見回しても無料アクセスポイントのある飲食店はなさそうだ。 「もしかして・・・」。ネットワーク一覧を開くと、いくつか無線LANの電波が飛んでいる。そのうちの一つには、パスワードロックがかかっていないようだ。そのネットワークを選択すると、はたしてパスワード入力もなしにネット接続できてしまった。渡りに船とばかりにメールを送信――。 このようにセキュリティロックがかかっていなくて、簡単にタダ乗りできてしまう無線LANのことを、俗に「野良無線LAN」と呼ぶ。確かに便利ではあるが、野良無線LANにタダ乗りする行為は法的に問題ないのだろうか。石下雅樹弁護士に聞いた。 ●「野良無線LAN」をタダ