和紙:冷水に手を入れ、一枚一枚丁寧に 「寒すき」最盛期−−四国中央 /愛媛 毎日新聞 1月25日(水)16時38分配信 紙どころの四国中央市で、手すき和紙の「寒すき」が最盛期を迎えている。職人が冷水に手を入れ、一枚一枚丁寧に仕上げている。 同市金生町下分の宇田武夫製紙所では、4代目の宇田秀行さん(61)が白い息を吐きながら作業。水が入ったすき舟に、原料のコウゾと、トロロアオイの「ねり」を混ぜた後、すきげたを巧みに操りながら画材店向けの和紙をすいていた。冬場は気温が低いため、ねりの効きがよく、均一に仕上がるという。 市産業支援課などによると、市内の手すき和紙業は、山間部の嶺南地区で農家の副業として始まり、平野部に伝わった。1910年ごろには700軒を超える業者があったが、現在は数軒に減少。伊予手漉(すき)和紙振興会(同市)は「5〜6年前から、中国製の安価な手すき和紙へのシフトが目立ち、需