◇「彩釉磁器」 3会場で始まる 小松市出身の人間国宝、三代徳田八十吉(1933〜2009)の追悼作品展(小松市など主催)が3日、同市丸の内公園町の市立博物館など小松市の3会場で始まった。1月29日まで。【宮嶋梓帆】 三代徳田八十吉は、九谷焼の伝統的な色「古九谷五彩」のうち紺、紫、緑、黄の4色を基調に、色の濃淡の微妙な変化だけで幻想的な美の世界を表現。その技術は「彩釉磁器」と名付けられ、97年には人間国宝に認定された。陶芸の新しい世界を切り開いたとして国際的にも高く評価され、ロンドンの大英博物館日本ギャラリーには4作品が飾られている。 作品展は全国5会場で開かれ、約9万2000人が訪れた。同博物館の二木裕子学芸員は「初期から晩年までの作品を一同に集めた貴重な機会。今も輝き続ける三代の色を地元の人にもぜひ見てほしい」と話している。 午前9時から午後5時。入場料700円(高校生以下は無料