細野豪志環境相は28日、福島第1原発事故で発生した汚染土などを搬入する中間貯蔵施設を福島県双葉郡内に設置する方針を決め、佐藤雄平知事、双葉郡8町村長に要請した。推定年間放射線量が100ミリシーベルトを超す地域に設ける考えで、双葉、大熊両町が有力視されている。 細野環境相は福島市を訪れ、佐藤知事や8町村長と相次いで会談。双葉郡を設置場所に選んだ理由として(1)除染で大量の廃棄物が発生する(2)除染困難な年間線量100ミリシーベルトを超す地域がまとまって存在する(3)地盤が安定している―ことを挙げ、理解を求めた。 郡内で年間線量が100ミリシーベルトを超える地域があるのは双葉、大熊、浪江の3町と葛尾村。このうち原発が立地する双葉、大熊両町が有力な候補地とみられる。細野環境相は、設置場所は1カ所が望ましく、土地は国が購入するか長期間借り上げるとした。特定の地名には言及しなかった。 政府の構
2011年産米検査で放射性物質の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超えた地区について、農林水産省が12年産米の作付けを制限する方針を示したことを受け、福島県の鈴木義仁農林水産部長は28日、同省に筒井信隆副大臣を訪れ、制限区域は県や市町村、生産者団体の意見を尊重して設定するよう求めた。 農水省が同100ベクレルを超えた福島県産米を買い上げ、市場から隔離することも決めたことから、鈴木部長は農家単位ではなく旧市町村単位で買い上げることなども要望。「検査が旧市町村単位なので、消費者からは同じコメだと見られる」と理由を説明した。 筒井副大臣は「制限区域は地元とよく協議して決める。買い上げについての要望にも応えたい」と述べた。
震災や原発事故に立ち向かう人を紹介する「ふんばる」。歩み続けながらも、壁の厚さに阻まれ、不安な年の瀬を迎える人もいる。福島県新地町で果樹園を経営する畠米七さん(49)は10月、直売所に自慢のリンゴを並べた(10月23日付)。「福島の農家は一番の被災者。なぜ悪者になり、出荷もできないのか」。原発事故による風評被害と闘い、販売のためのあらゆる努力を続けた。 21日、阿武隈山地のふもとのリンゴ畑に甘い香りが漂っていた。ジャムのようにつぶされたリンゴが畑を覆う。売れ残り、こうするしかなくなった。 「本当においしいリンゴなのに…。罪悪感とむなしさで吐き気がしてくる」。大切に育て立派に実ったリンゴを、畠さんは草刈り機でつぶす作業を続ける。処分量は約20トンにも上る。 「風評被害も時間がたてば収まると思っていたが、甘かった」 原発から北へ約50キロ。新地町の山沿いに畠さんの「バンビりんご七印園芸
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