値引き競争を展開してきた牛丼チェーンが一転、高価格路線に舵を切り始めた。ゼンショーホールディングス(HD)が展開する「すき家」は「豚かばやき丼」(630円)を3日に発売、吉野家ホールディングスの「吉野家」は「牛焼肉丼」(480円)を先月投入した。安売りに魅力を感じなくなった客を呼び戻そうという狙い。 すき家に新登場した「豚かばやき丼」は、じっくり蒸して炭火で焼いた豚肉を白米に載せたもので、「箸で切れる」という柔らかさが売りもの。入れ替わりで販売終了した豚肉メニュー「豚とろ丼」(380円)と比べても高価。同社は「昨年、一昨年は割引で来店を促したが、新たな魅力を出していく」(広報)と意欲的だ。 すき家は8月下旬にも、丼ものメニューでは最も高い「牛トロ丼」(680円)を発売。280円の牛丼と比べると2倍以上の価格だが、これまでのところ売れ行きは好調という。吉野家が先月13日に発売した「牛焼肉