【ロサンゼルス吉富裕倫】麻薬抗争が激化するメキシコ北部の街シウダードミエルで先週末から、住民300人以上が脱出し付近の都市に避難している。3週間前に麻薬カルテル組織が警察署とパトカーに放火するなど無法状態になったためだ。米CNN(電子版)などが伝えた。 畜産を主な産業とするシウダードミエルはこの9カ月間、麻薬カルテル組織同士が支配権を巡り抗争を繰り返している。商店や民家が焼かれた先週末、約100家族が東に約15キロ離れたシウダードミゲルアレマン市に脱出した。80人は子どもで、103歳の高齢女性も含まれている。 09年8月に政府軍が近郊の麻薬組織の基地を攻撃し、メンバー28人を殺害したが、一時的な鎮圧にとどまり、麻薬組織がシウダードミエルの当局に指示を下し領主のように振る舞っているという。 【関連記事】 メキシコ:麻薬抗争激化 週末に20人殺害 メキシコ:署長は20歳の女子大生 「