最後まで投げ抜いたことが大きな自信になったに違いない。阪神先発のメッセンジャーが完封は逃したが、ヤクルト打線を4安打に抑え、来日初の完投勝利。「日本で一番の阪神ファンの前で完投できてうれしい」。疲れをみせることなく、終始笑顔を振りまいた。 六回2死まで無安打投球。前夜の試合をテレビで観戦し、8回無失点の好投をみせた久保の投球が参考になったという。「たくさん変化球を投げていた。自分もそうしようと(捕手の)フジイさんと話し合った」。昨季はあまり投げることがなかったスライダーやカーブを丁寧に低めに集め、内野ゴロの山を築いた。課題のスタミナ面も短距離ダッシュを増やした調整で克服しつつある。 昨季はシーズン途中に先発に転向し、5勝6敗の成績。オフの去就は微妙だったが、球団は「1年目の経験が生きてくることに期待したい」と今季の契約を結んだ。その期待通りの活躍で、スタンリッジと並びチームトップの8勝