欧州中央銀行(ECB)は8日、債務危機の波及を食い止めるため債券市場でイタリアとスペインの国債買い入れに乗り出した。これにより両国の10年債の利回りは先週末の6%超から5%台前半まで低下した。各メディアが市場関係者の話をもとに報じた。 ECBは7日に債券買い入れプログラムを積極的に実施すると表明していたものの、イタリアとスペインの国債購入に踏み切るか明言していなかった。同行は昨年からこれまでにギリシャとアイルランド、ポルトガルの国債については740億ユーロ相当を買い入れている。ECBは今回、イタリアとスペインの5年債を中心に購入しているという。 市場では先週からECBが両国の国債買い入れに乗り出すとの憶測が流れており、市場関係者はECBの動きを歓迎している。しかしドイツ連銀は、ECBの金融政策の権限を超えるものであり、支援される国の財政規律を緩めユーロの信用を損なうとして買い入れには強