福島県双葉町の井戸川克隆町長は9日、政府が中間貯蔵施設の設置を求める同県大熊町の町民を対象に個別の説明会を開くことに対し、「双葉郡8町村と県、国が同じテーブルで協議すると決めた申し合わせに反する」と反発した。郡山市であった双葉地方町村会の終了後、町村会長として語った。 井戸川町長は「約束が破られたと思っている。今後は(議論の)テーブルに着けるかどうか分からない」と述べた。 町長によると、政府と県、8町村は3月の協議で中間貯蔵施設の話し合いは合同で行うことを申し合わせた。 これに対し政府は12、13の両日に大熊町民向けの説明会を開くほか、環境省職員が設置候補地の町役場を個別に訪問するなど切り崩しと受け取れる行為をしているという。 政府は「説明会は中間貯蔵施設だけでなく、避難区域の見直しや除染など幅広く疑問に答えるのが狙い」と説明している。