三井生命保険が6月中に、資本準備金などを取り崩し、約1500億円の繰越損失を解消する方針を固めたことが24日、明らかになった。財務改善を一気に進め、4期連続で見送っている株主や契約者への配当の早期再開を目指す。 資本準備金約1200億円と内部留保を合わせた約1500億円を取り崩し、繰越損失と相殺。25日の取締役会で正式決定する見通し。 2008年秋のリーマン・ショックの影響で、主要生保は09年3月期決算に多額の有価証券の売却損や評価損を計上。ここにきて、安定的な利益が見込めるようになったことを踏まえ、三井生命は13年3月期以降の利益剰余金を配当原資に回せるようにする。 【関連記事】 「長生きで不動産を競売にかける事態も…」 老後不安でたまらないシニア世代 生保各社、介護保険を「第4の柱に」 簡潔で割安、シニア層囲い込み 「がん保険」新規参入見送り かんぽ生命、TPP交渉で米に配