たんぱく質の表面にくっつき、機能を制御する鎖状の糖類「糖鎖」の状態を簡単に分析できる方法を開発したと、東京大医科学研究所の客員教授を務める田中耕一さんや清木元治教授らが23日、米科学誌プロス・ワンに発表した。がんなど、さまざまな病気の早期診断に役立つと期待される。 この方法は、島津製作所シニアフェローの田中さんが2002年にノーベル化学賞を受賞した質量分析法を発展させた。調べたいたんぱく質の断片(ペプチド)を選別する手間がいらず、ごく微量が含まれた混合物の状態から、濃縮させて糖鎖の状態を調べることができる。