機械工として働くデービッド・ワシントン(57)さんは、職場復帰に必要な治療を受けるに当たって、ある障害に直面している。体重630ポンド(約286キロ)のワシントンさんが入れる大きさの磁気共鳴画像装置(MRI)がみつからないのだ。 ワシントンさんは昨年、仕事中に腰を痛めたのだが、患部の状態をMRIで確認するまで手術は受けられないと医師に告げられた。 「MRIを1年も探している」とワシントンさん。シーメンスやゼネラル・エレクトリック(GE)などの画像装置メーカーにも電話をかけたが無駄だった。自宅のあるメリーランド州ホイートンから2時間かけてバージニア州にあるクリニックを訪れたこともあったが、そこのMRIもワシントンさんには小さ過ぎた。 ワシントンさんが抱えるこうした問題を、画像装置メーカーは厄介な技術的課題であると同時に新たなビジネスチャンスと捉えている。 肥満体の米国人の割合が増える