【ロンドン時事】国連食糧農業機関(FAO)は2日、アフリカ東部のソマリアで2010年10月から12年4月までの約1年半、飢饉(ききん)で約25万8000人が死亡したと推計され、半数が5歳以下の子供だったとする報告書を公表した。発生当時の推計よりも大幅に多い犠牲者数という。 AFP通信によると、報告書は米系の団体と共同で出された。当局者は「10年に起きた干ばつ後、速やかな対応策が取られなかった」と明らかにするとともに、「飢餓と(正式に)認定される前にもっとやるべきことがあった」と反省の弁を述べた。 今回の飢餓が最初に認定されたのは11年7月で、国連は12年2月には終息宣言をしていた。ソマリアは内戦やテロ多発で、援助関係者にとって最も危険な国の一つとされており、こうした事情も対応が遅れた理由とみられる。