【ワシントン時事】米軍は5日、地上発射型迎撃ミサイル(GBI)による長距離弾道ミサイルの迎撃試験を実施した。GBIは標的に命中せず、迎撃試験は2010年1月と同12月に続き、失敗に終わった。 国防総省は今年3月、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発を受け、GBIの配備態勢を17年末までに30基から44基に拡充すると発表。試験には、増強を前にGBIの信頼性を確認する意味があった。失敗を受け、GBIの性能と拡充を疑問視する見方が広まる可能性もある。 試験では、マーシャル諸島のクエゼリン環礁から打ち上げられた標的を、約6700キロ離れた米カリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地から発射した迎撃ミサイルによって大気圏外で撃ち落とす予定だった。米軍は10年の2回の試験の際、迎撃ミサイルの弾頭部分に当たる「迎撃体」に次世代型を用いたが、今回は従来型を使った。 GBIの迎撃には、複数のレーダ