減らしすぎたようなので、返します――。パナソニックは、業績不振を受けて2013年度に組合員の賞与を2割カットした額の半分を、今年4月支給の給与に上乗せして返す。業績が急回復し、13年4〜12月期の純利益は過去最高に。このため、従業員に還元して意欲向上を図る方針に転換した。管理職についても、年俸の1割としたカット分の4分の1を戻す。 対象は、パナソニックの本体と一部のグループ会社の従業員計約6万人。総額は100億円程度になるとみられ、単純計算で1人当たり17万円前後になる。 パナソニックは、13年3月期まで2年続けて7500億円超の赤字を計上。このため、賞与カットなどで13年4〜12月期に計約600億円の人件費を圧縮した。しかし、この間にあげた純利益は2430億円に達しており、一部を返還することにした。 今春闘でパナソニックは、6年ぶりにベースアップに相当する賃金改善に応じる方針も固め