紅茶に含まれる成分「TF―3」が、骨粗しょう症に効果があることがマウスの実験で分かったと、大阪大などの研究グループが発表した。論文は24日付の米医学誌ネイチャー・メディシン電子版に掲載された。 研究グループは、骨を破壊する「破骨細胞」を増殖させる酵素に着目。TF―3が酵素の働きを邪魔することを突き止めた。骨粗しょう症のマウスにTF―3を投与したところ、破骨細胞の数と骨量は、正常なマウスとほぼ同程度に回復した。 ただ、実験の条件を人間に換算すると、体重60キロの人は3日に一度、60杯の紅茶を飲むことになるという。 大阪大の西川恵三助教は「TF―3を多く含む紅茶やサプリメントなどが製品化されれば」と期待しつつ、「TF―3は苦味成分のカテキンの一種なので、かなり苦くなってしまうかもしれない」と話している。