TV番組『情熱大陸』でお茶の間に衝撃的なデビューを果たして以来、圧倒的な存在感で発信を続けている山岳ジャーナリストの服部文祥氏。 氏は「自然に対してフェア」であることを自身に課す「サバイバル登山家」。時計、ライトなどの機械類はおろかテントさえ持たず、携行する食料は玄米といくらかの調味料だけ。それ以外の食材は、道なき道を頂上へ向かう道中で釣りあるいは猟で得る。 そんな山行の技術のエッセンスをまとめたのが、氏の最新刊『サバイバル登山入門』だ。 本書は「計画を立てる」「装備を調える」「歩く」「火をおこす」「食べる」「眠る」の6章に分けて、サバイバル登山の哲学と技術を解説している。 一般の登山教書と比べて、各章のタイトルも類を見ないものだが、内容はさらに独創的。 本書の1/3程度を占める「食べる」章は、山での食料の調達方法について解説されているが、なんとそのうちの半分は猟銃による狩猟と解体に割かれ