世界で名だたる企業が開発に心血を注ぐ囲碁プログラムの世界。そんな中、確実に上位を脅かす囲碁プログラムとして成長しているのが、山口祐氏が開発する「AQ」だ。山口氏にAQ開発にかける想い、研究や学習で利用するさくらの高火力コンピューティングについて話を聞いた。 Facebookチームのプログラムに勝利した「AQ」のすごさ 囲碁プログラム「AQ」を開発している山口 祐氏は大学院卒業後、産業技術総合研究所(AIST)の研究員として7年勤務した後、2018年8月に退職し、フリーランスとして独立した。「研究では応用物理学をやっていて、趣味で囲碁や将棋のプログラムを作っていたが、機械学習やプログラミングの方が面白くなってしまった」(山口氏)が独立のきっかけだ。 山口氏が将棋や囲碁のプログラムに興味を持ったのは、AIST在籍時に読んだ「AlphaGo」の論文だ。後にGoogleに買収されるDeepMind