関東大震災から9月で100年となるのを前に、朝鮮人虐殺について学ぶ講演会が、横浜市中区の県立かながわ労働プラザであった。在日朝鮮人史などが専門の鄭栄桓(チョンヨンファン)・明治学院大教授(42)が、「虐殺はなかった」などとする近年の「虐殺否定論」の問題点を解説し、約80人が耳を傾けた。(森田真奈子) 震災後の虐殺については、内閣府中央防災会議(二〇〇八年)の報告書が、朝鮮人を中心に千〜数千人が殺傷の犠牲になったと認めている。一方で近年は、小池百合子都知事が式典に追悼文を送らず、横浜市でも一三年度版の副読本から「虐殺」の語句が「殺害」に置き換わった。 鄭教授は講演で、近年の否定論が、虐殺の事実を矮小(わいしょう)化する当時の政府発表を無批判に用いたり、実際にはデマだった内容も事実として扱ったりして「朝鮮人による暴動はあった」とする特徴を説明した。 震災時には、発生二日後の九月三日朝に内務省が
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