「ブレスエアー」マットレスの上で過ごすヒグマのロクジ。左の後ろ脚の患部には白い薬が塗られている=神戸市の王子動物園(二星昭子撮影) 神戸市立王子動物園(同市灘区)で、高齢のため脚が不自由になり床ずれ(褥瘡=じょくそう)ができたヒグマ「ロクジ」に、東洋紡と三菱商事の合弁会社、東洋紡エムシー(大阪市)が機能性クッション材「ブレスエアー」のマットレスを提供したところ、傷が癒える効果があった。観覧を中止していたロクジは来場客の前に再び元気な姿をみせ、行楽シーズンを迎えた同園で話題となっている。 人間の90歳相当ロクジは北海道生まれのオスで、平成5年4月に同園にやってきた。現在32歳で人間でいうと80~90歳に相当する。同園で2頭飼育しているヒグマの1頭で、体長約2メートル、体重295キロ。 同園の獣医師、加藤美津紀さん(29)によると、令和4年春ごろから後ろ脚がよろつき始め、引きずるようになった。