米国では、AIが書いた陳述書を議員に送るという実験が実施された。ChatGPTのような対話型AIが普及する今の時代、異なる大量の陳情を送りつけるという世論操作も可能になる(写真:REX/アフロ) (小林 啓倫:経営コンサルタント) AIの「陳情」に議員はどう反応したか? 今年4月、全国で統一地方選が行われた。SNS上では「街中を選挙カーが走り回ってうるさかった」といったつぶやきも見られたが、私たちが民主主義を是とし、皆で政治的決定を行う仕組みを維持しようとする以上、一人ひとりが政治への関心を持ち続けることが欠かせない。そうすることでしか、政治に私たちの声を反映させることはできないからだ。 しかしAI技術の進化は、従来通りの民主主義のあり方を根本から機能不全に追いやるリスクを生み出し始めている。そうした懸念の一つを裏付けているのが、最近コーネル大学の研究者らが発表した、とある論文だ。 それは
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