ハフポストが、福島県の甲状腺検査の過剰診断の問題について報じました。 ■甲状腺がんの「過剰診断」問題、福島県議会で議員が指摘。専門家が「2年後のお楽しみ」と発言したことも明らかに | ハフポスト NEWS 論点は複数ありますが、今回は、とくに検査のメリットについて論じます。福島県の甲状腺検査は無症状者に対して行われており、事実上のがん検診です。一般的に、がん検診のメリットはがんの死亡率の減少です。しかし甲状腺がんはもともと死亡率は低く、また甲状腺がん検診が甲状腺がん死亡率を減らすエビデンスはありません。 ハフポストの記事でも引用されていますが、検査のメリットについて、福島県立医科大は「異常がないことがわかれば安心につながる」や「早期診断・早期治療で手術合併症リスクや再発のリスクを低減する可能性」を挙げています。いずれも不適切かつ不十分であると考えます。 「異常がないことがわかれば安心につな