6月29日、スペインのマドリードで開催されたNATO首脳会議に合わせて開催された日米韓三カ国首脳会議に出席した尹錫悦大統領、バイデン大統領、岸田文雄首相(写真:AP/アフロ) 6月29~30日までスペインのマドリードで開催されたNATO首脳会議は、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領にとって多国間外交デビューの舞台となった。 尹大統領は、今後5年間の韓国外交のビジョンを示そうと意気込んでスペインに乗り込んだ。韓国メディアでは、「日韓関係の改善」を主な外交懸案としている尹錫悦大統領が、NATOで日本の岸田文雄首相との初対面を通じて日韓関係の改善に肯定的なモメンタムを設けることができるのではという期待を込めた見方も多かった。 ところが蓋を開けてみれば、日韓関係に関して肯定的に評価できる結果は何もないばかりか、NATOでの両国首脳の様子を伝える日韓政府の発表にも相当な温度差があることが浮き彫り