自分の耳を疑った「がん離婚」という言葉 「妻ががんになったことが原因で、離婚したがる夫はめずらしくない」 このようなことを聞くと、「まさか」と思う人は多いでしょう。私も初めて聞いたときはそう思いました。「死ぬかもしれない」という恐怖に怯えている妻に、そんな追い打ちをかけることができる夫がいるなんて……、と信じられませんでした。 ところが、決してめずらしいことではないみたいなのです。2年ほど前に「がんと離婚」をテーマに、フジテレビの朝の情報番組『とくダネ!』でも特集が組まれたくらいです。 ただ、妻ががんになると、かつて感じたことのない、ずっしりとまとわりつくような重みで心身が疲弊し、気持ちに余裕がなくなってしまうのは事実です。また、日本では夫婦の3組に1組が離婚していることを考えると、妻のがんが引き金となって離婚に至るケースは、そうめずらしいことではないのかもしれません。離婚に至らなくとも、