「出版不況」と言われて久しい昨今。私たちの日常の風景にあった『街の本屋さん』は猛烈な勢いで姿を消しているのだ。出版科学研究所の調査によると、2003年には2万あった書店の数は、2022年には半分程度まで減少している。一抹の寂しさを感じざるを得ない現状だが、時代の流れや大手書店チェーンにも負けずに経営している個人書店も存在する。 ビジネスマンが絶えず行き交う日本橋兜町に店を構えるのが、雄峰堂書店日本橋兜町店。日本屈指の金融街で、一体どのようにサバイブしているのだろうか。同店山森太郎氏に話を聞いた。 ――なぜ、現在の場所(日本橋兜町)に店を構えたのでしょうか。 山森太郎(以下、山森):父が昭和45年に東京証券取引所の中でたまたま本の展示会をやったそうです。それが取引所の中の人達にかなり好評で、取引所の中に売店を置かせていただいたのが始まりだそうです。当時は30店舗位が集まる売店グループの1つで
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