人はいろいろな理由で車いすを使う。手術後など一時的に使うだけの場合もあるが、事故による脊髄損傷、脳卒中など病気による体のまひ、加齢による筋力の衰えなどで日常的に乗らなければならなくなるケースも少なくはない。車いす中心の生活を送る下肢障害者に「立ち上がって生活する自由」を届けるべく「立って乗る車いす」を開発する筑波大学発スタートアップ、Qolo株式会社の代表取締役 江口洋丞(えぐち ようすけ)氏にインタビューを行った。(撮影:加藤タケトシ) 足が不自由な人が立って車いすに乗るのはなぜか 以前fabcrossで、足でこぐ車いす「COGY(コギー)」を紹介した。その時は「足が不自由な人が乗るはずの車いすを、どうして足でこぐのか」という疑問が出発点だった。今回、立って乗る車いす「Qolo(コロ)」を見て湧いた疑問は、「座っていれば楽なのに、どうして立って乗るのか」だ。 その疑問に対して江口氏は、「