アイスランド、レイキャネス半島の地表から噴き出す溶岩は、世界各地の火山よりもはるか地下深くにあるマグマだまりから上がってきているのかもしれない。(PHOTOGRAPH BY CHRIS BURKARD) 地質学者のエニコ・バリ氏がアイスランドの古代の火山で昼食を取ろうとしていたとき、一通のメールが届いた。レイキャネス半島で再び噴火が起きているという。 アイスランド大学に所属するバリ氏のチームはこのとき、アイスランドの過去の噴火を示す岩石サンプルを採取する計画だった。しかし、新たな噴火が起こっているのならと、彼らはその様子を見に行くことにした。現場に到着したのは、噴火が始まってからまだ数時間しかたっていないタイミングで、溶岩が噴き出し、メラダリール渓谷を蛇行して流れていた。 レイキャネス半島にある火山は、ごく最近まで800年近く眠り続けていた。しかし2021年、この巨人は目を覚まし、6カ月間
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