広島市立小学校の平和教材から『はだしのゲン』が削除された。1973年に「週刊少年ジャンプ」で連載が始まった同作は、主人公の中岡元が、原爆で家族を失いながら、焼け野原となった広島でたくましく生きていく姿を描く、中沢啓治さんの自伝的な作品だ。子どもたちに原爆の悲惨さを伝える教材として長年読み継がれてきた。俳優・ラジオパーソナリティー、漫画編集者、文芸評論家の3人に全巻読んでもらい、話を聞いた。 太平洋戦争が終わって78年が経つ。戦争体験者が少なくなるなか、これからは漫画や小説、ドキュメンタリー作品などが「戦争の記憶」をつなぐ器の役割を果たしていくだろう。令和に生きる私たちは、『はだしのゲン』というバトンを次の世代に渡せるのか。(取材・文・写真:キンマサタカ/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)