【温州(中国浙江省)隅俊之】30日の中国国営新華社通信によると、鉄道省の責任者は浙江省温州市の高速鉄道事故について運行管理センターのデータ収集システムのプログラムソフトに重大な欠陥があり、信号システムの誤作動で青信号を発信した結果、追突した列車に関して自動列車制御装置が機能しなかったことを明らかにした。 事故原因を巡っては、信号システムに設計上の重大な欠陥があったうえ、現場の対応ミスも重なったことを鉄道省幹部が公表していた。制御装置が機能しなかった原因について鉄道省幹部が言及するのは初めて。 この責任者の説明や中国メディアの報道によると、落雷の影響で温州南駅の信号設備が故障し、正常運転をしていた先行列車に搭載された機器が正しい運行情報を受信できなくなったため、この列車は事故現場の約2キロ手前でいったん停車後、時速約20キロで徐行運転を再開した。ところが、運行管理センターのデータ収集システム
【北京=加藤隆則】30日の新華社電によると、中国鉄道省の当局者は浙江省温州の高速鉄道事故について、運行管理センターのデータ収集ソフトに「設計上の重大な欠陥」があったことを認めた。 追突された先行列車が搭載していた信号受信ソフトにも不備があり、落雷による信号故障が加わって起きた複合的な人災だったことが明らかになり、「鉄道の安全基盤はまだ薄弱だ」と語ったという。 同当局者によると、落雷によって温州南駅の信号設備が故障した後、先行列車はソフトの不備から一時停車後、徐行を開始した。このとき運行管理センターではデータ収集ソフトの欠陥でコントロールシステムが機能せず、後続の列車に対し、進行を許す青信号を誤って表示した。
印刷 中国浙江省温州市での高速鉄道の追突脱線事故で、鉄道省の責任者は29日、列車運行センターのデータ収集装置のプログラムソフト設計に重大な欠陥があり、後ろから来た列車に走行可能の信号を伝えたため、その列車の自動停止システムが働かなかったと語った。 国営新華社通信(電子版)が30日、伝えた。高速鉄道車両に必ず備わる、車間を一定の距離に保つ自動列車保護装置(ATP)の作動状況について、当局が説明したのは初めて。 前にいた列車については、落雷による温州南駅の信号設備の故障で、受け取るデータが不安定になったため、停止した後、ゆっくりと走っていた、と説明している。一方で、先行すべき列車がダイヤの乱れで後ろを走っていたため、信号の混乱を招いたとして、未熟な管理を認めた。 関連記事中国、2011年は「高速鉄道の年」 ネットワーク化実現(3/19)中国、カザフ高速鉄道に技術輸出 両首脳が合意(2/2
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