農林水産省は31日、バター不足が今年度も見込まれるとして、6千トンを緊急輸入すると発表した。緊急輸入は3年連続6回目。年度内の不足分を10月末までに輸入し、ケーキ向け需要が集中する年末の供給量は確保できる、としている。 酪農・乳業の業界団体「Jミルク」が同日発表した需給見通しによると、今年度のバター生産量は前年度比3・4%減の6万4千トンなのに対し、需要は前年度比0・9%増の7万5500トン。不足分のうち、ウルグアイ・ラウンドで決められた義務的輸入枠で7千トンを輸入することがすでに決まっており、緊急輸入で不足はなくなる計算だ。 牛の頭数減で生乳生産量も減少傾向が続く。生乳からは飲用の牛乳を優先的につくるため、バターなどに回す分が不足しているという。酪農家の保護のため、バターの不足分は国が輸入し、価格を維持する仕組みになっている。(野口陽)
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