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ブックマーク / gendai.media (56)

  • 会社の利益は増えても「日本人の給料」が20年間増えなかった「本当の理由」(藤井 聡) @moneygendai

    日経平均株価がバブル崩壊後の最高値を一時、更新。大企業や投資家の利益がふくらみ続けている一方で、私たちの給料はこの20年間、まったく増えていない。なぜ日人の給料は上がらないのか? そして岸田総理が打ち出した「所得倍増計画」の真相とは? 安倍内閣の元内閣官房参与で、著書『なぜ、日人の9割は金持ちになれないのか』を出版した藤井聡氏に聞いた。 取材・文/木村博美 企業の利益は増えているのに…… 藤井 まずは次のグラフをご覧下さい。これは、日国内の法人企業(資金10億円以上)の「利益」(経常利益)と「給与」(決まって支給する給与)、それから「株主配当金」の平均値の推移を示しています。 いずれも、1997年を100に基準化したものです。これを見ると、私たちの給与は、この20年間、全く増えてないことがわかりますよね。 ――ホントですね! ずーっと横ばいで全然増えてない……。 藤井 そうです。そ

    会社の利益は増えても「日本人の給料」が20年間増えなかった「本当の理由」(藤井 聡) @moneygendai
  • 「左翼政党は“エリートのための党”になった」は本当か? その問題を考えるための「様々な前提」(網谷 龍介) @gendai_biz

    『21世紀の資』で一躍世界的に有名になったフランスの経済学者トマ・ピケティの新著『資とイデオロギー』の刊行後、現在の先進国社会における政治的対立の構図をめぐる議論が盛んに行われている。 このエッセイでは、ピケティの著書そのものを議論する前提として、近年の比較政治研究において明らかになっているいくつかの事実と論点を紹介しておきたい。ピケティの著書は、彼独特の大規模なデータ収集と独自の分析によっているものの、比較政治研究の蓄積とのかみ合わせに意が払われているわけではない。 また、これらの議論が多分に政治的関心とともに行われているため、議論はしばしば単純化された路線対立の形をとり、経験的研究が明らかにしているニュアンスが捨象されがちである。しかし、十分に腑分けされた知見を基礎としなければ、政治的主張も誤ったものになる。そこでエッセイでは「ピケティを読む前に」「ピケティをより良いかたちで理解

    「左翼政党は“エリートのための党”になった」は本当か? その問題を考えるための「様々な前提」(網谷 龍介) @gendai_biz
  • 「素顔は優しい?」“最強”ティラノサウルス、最新研究で見えてきた“ちょっと意外な”子育て説(植田 和貴) @gendai_biz

    「日の恐竜研究」が熱い! 私はNHKの番組ディレクターとして15年以上に渡り、恐竜研究(古生物研究)の最前線を、世界を股にかけて自らの足で追いかけている。 「ダーウィンが来た!」でも、この5年近くの間に「ティラノサウルス」、「丹波竜」、「デイノケイルス」、「トロオドン」、そしてカンブリア紀に生きていた「アノマロカリス」などを取り上げ、紹介してきた。そんな私が、ここ最近、特にホットだと感じているのが「日の恐竜研究」、そして「日の恐竜研究者」たちだ。前編では「世界最小の恐竜卵」に迫ったが、後編ではもう一つの大発見を紹介したい。 (前編『世界最小の「恐竜の卵」 “どんな恐竜”なのか、最新技術で「再現」してみた!』)

    「素顔は優しい?」“最強”ティラノサウルス、最新研究で見えてきた“ちょっと意外な”子育て説(植田 和貴) @gendai_biz
  • 中国、AI(人工知能)大国化するウラで「新・階級社会」が始まった(オラフ・グロス,マーク・ニッツバーグ) @moneygendai

    長年、テクノロジーにおけるトップランナーとして君臨してきたのはアメリカだが、いまそんなアメリカを猛追するのが中国だ。中でもAI(人工知能)開発と連動したキャッシュレス分野において、猛スピードで凄まじい発展を遂げている。 一方、中国がそんな「新たなAI大国」と化すウラでは、これまでとは考えられなかったような社会現象も起き始めている。すでに新たな「階級社会」が生まれつつあり、これが国民の日々の生活に重大な影響を及ぼし始めているのだ。いったい中国はどこへ向かっていくのか――。『新たなAI大国』著者であるオラフ・グロス氏、マーク・ニッツバーグ氏がその最前線をレポートする。 中国の「人民格付け」制度 アリババの「芝麻信用(ジーマ・クレジット。別名セサミ・クレジット)」は、いずれ国家の社会信用プログラムに発展することを期待され、導入された試験プログラムの一つだ。 この取り組みは2015年1月、中央銀行

    中国、AI(人工知能)大国化するウラで「新・階級社会」が始まった(オラフ・グロス,マーク・ニッツバーグ) @moneygendai
  • 『アナ雪2』エルサの「スピリチュアルな自己実現」の奇妙さを考える(北村 紗衣) @gendai_biz

    エルサの「自己実現」はどう描かれる? 2013年に大ヒットを飛ばし、文化現象と言えるほどの影響力を持つようになったディズニー映画『アナと雪の女王』の続編である『アナと雪の女王2』が11月22日に公開された。この原稿を書いている12月9日時点でもヒット中で、世界興行収入は9億ドルを超えた。 この続編については賛否両論あるが、現時点で映画のレビュー点数化サイトであるロットントマトズではプロの批評家による評価が78%、それ以外の観客の評価が92%で、人々はおおむね満足して映画館から出てきていると言える。 レビューの著者は、第1作について「理想宮か、公共彫刻か?――『アナと雪の女王』」という批評を書いたことがある。そこで指摘したのは、ヒロインのひとりであるエルサが一度は捨てた故郷アレンデールに戻り、女王としてのつとめを果たすことを決意するという結末は幸せと言えるのか、ということだった。 エルサは

    『アナ雪2』エルサの「スピリチュアルな自己実現」の奇妙さを考える(北村 紗衣) @gendai_biz
  • ハイデガーの「黒いノート」に記されていた、驚きの内容とは(轟 孝夫)

    「黒いノート」の衝撃 今年の4月から1年間の予定でドイツ・ミュンヘンに滞在している。もっともその目的は一昔前のように、単純にこちらで何か最新の研究動向を仕入れて日で紹介するといったものではない。 そもそも私の研究対象のハイデガーは日のほうがよほど研究は盛んで、逆にドイツではほとんど関心の対象から外されているので、こちらで何かを学ぶという感じにはまったくならない。それでは留学の意味がないじゃないかと思われるかもしれないが、さすがに図書館の文献資料はこちらのほうが豊富だし、またドイツ社会におけるハイデガー受容のあり方を実感できるのも自分の研究にとっては非常に貴重な経験だ。 こちらでは夏学期以降、ミュンヘン大学で私を受け入れてくれたブフハイム教授のセミナーに毎週、参加してきた。その授業は学部、修士課程、博士課程の学生が論文のプランを発表して、指導教授や参加者のコメントを受けるといったものであ

    ハイデガーの「黒いノート」に記されていた、驚きの内容とは(轟 孝夫)
  • 中国・福建省の「マニ教村」を、マニ教研究者が訪ねてみた(青木 健)

    3世紀前半、メソポタミア中部に誕生したマニ教。ヨーロッパから中央アジアまで布教した世界宗教であったにもかかわらず、その後跡形もなく消え去ったという。しかし、21世紀になって、中国の福建省にマニ教徒の村があることが報じられた。『マニ教』『古代オリエントの宗教』の著者がその村で見たものとは? 孤立し、滅び去った宗教 日では、マニ教は久しいあいだ、一部の好事家のあいだでだけ知られる幻の宗教だった。自ら「ザラスシュトラ(=ゾロアスター)とブッダとイエスを止揚する最終預言者」という途方もない称号を名乗ったマーニー・ハイイェー(216年~277年)の教えは、現在通用しているキリスト教とはまったく別個に「真のキリスト教」を名乗ったが故に、キリスト教が反転したネガとして、つまりは「知られてはいけない何者か」として、近年まで故意に幻影化されていた。 この世を精神(光)と物質(闇)の闘争の場と観じ切り、人間

    中国・福建省の「マニ教村」を、マニ教研究者が訪ねてみた(青木 健)
  • 神戸中3「いじめ自殺」から見えてくる、いじめ対策の不都合な真実(内藤 朝雄) @gendai_biz

    学校がいじめに関する調査メモを隠ぺい……神戸中3いじめ自殺事件は「最悪の事態」となった。なぜこのようなことが何度も起きてしまうのか? いじめ研究の第一人者でベストセラー『いじめの構造』著者の内藤朝雄氏が、法制度の不備を指摘する。 「いじめ自殺」隠ぺいされた調査メモ またもや、いじめ自殺をめぐる教育委員会幹部による〈背任事件〉の報道である。地元の『神戸新聞』は2018年4〜6月にかけて次のように報じている。 神戸市垂水区の市立中学3年の女子生徒が自殺した。市教委の主席指導主事は、生徒から事情を聞いた調査メモの存在を隠ぺいするよう、当時の校長に指示した。 校長は指示どおりに、遺族にメモは存在しないと虚偽の回答をした。証拠保全手続きにおいては、裁判所に対してもメモは存在しないと虚偽の回答をした。 校長はメモを共有する教職員に対し「今さら出せない」などと説明した。新しい校長は教員にメモの存在を教え

    神戸中3「いじめ自殺」から見えてくる、いじめ対策の不都合な真実(内藤 朝雄) @gendai_biz
  • 狐との恋!?「CLASSY.」が「着回し」に込めたフェミ的結婚観(はらだ 有彩)

    「狐男」との恋を着回しページで展開した、光文社の雑誌「CLASSY. 2019年10月号」。ネット上ではこのストーリーについて、人間と動物など異類との結婚をモチーフにした昔話の類型である「異類婚姻譚」ではないか、と話題になった。 この着回しストーリーについて、「異類婚姻譚として新しい」と指摘するのは、昔話をフェミニスト目線で読み解く『日のヤバい女の子 静かなる抵抗』の著者である、はらだ有彩さん。彼女に、この着回しストーリーに込められた昔話の記号を解説してもらった。 ※以下、はらださんによる寄稿。 先日、光文社の雑誌「CLASSY.」の「着回しDiary」がインターネットを騒がせた。「CLASSY.」の着回し企画が異色なのは今に始まったことではない。主人公の職業が棋士だったり、あまり裕福でない劇団員だったり、やたらと込み入った設定が過去に何度も話題になった。 しかし今回の10月号「新しいデ

    狐との恋!?「CLASSY.」が「着回し」に込めたフェミ的結婚観(はらだ 有彩)
    nisemono_san
    nisemono_san 2019/09/23
    「おらが村に来てくれっぺよ」というのに対して、女性は「いや都会に住まないと人間じゃないし」という話(都会人にとっては田舎なんて狐王国みたいなもの)のように感じて、日本の縮図!ってなった。
  • 「日本人のナルシシズム」とは何か?E・トッドの言葉から考える(大野 舞) @gendai_biz

    「ナショナリズムというより、ナルシシズム」 今年7月、人口学者のエマニュエル・トッド氏のインタビューを行った。その合間に雑談をしていたときのことだ。話題がナショナリズムに向いた際に彼は何気なくこう言った。 「日はナショナリズムというよりも、ナルシシズムだろう」 ナルシシズム? 東アジアでの様々な問題がこじれていることなどを受け、日のナショナリズムが高まっているような感覚はたしかにある。しかし、「ナショナリズムというよりナルシシズム」とはどういうことだろうか――。 トッド氏はシンプルにこう述べた。現在の日には、国家を強大なものにしたいという意志を感じないからだ、と。 人口学者である彼からしてみれば、人口減少の一途をたどり続け、大きな危機を目前にしているにもかかわらず、いまだに移民を受け入れることも、移民を移民と呼ぶことすらも躊躇する日に対しては、ナショナリズムと言うよりもナルシシズム

    「日本人のナルシシズム」とは何か?E・トッドの言葉から考える(大野 舞) @gendai_biz
  • 「貧困の再発見」から10年、日本社会はどう変わったのか(大西 連,望月 優大) @gendai_biz

    認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい理事長である大西連さん。20代の頃から10年近く「貧困」の相談支援の現場を経験し、現在では政策提言なども行う気鋭の若手活動家である。 7月に刊行された『絶望しないための貧困学』(ポプラ新書)は、2015年刊の初の単著『すぐそばにある「貧困」』(ポプラ社)を新書化したもの。データをアップデートし、巻末対談も加え、2019年現在の「貧困」について理解するためのヒントを与えてくれる。 そんな大西さんと対談するのは、『ふたつの日』(講談社現代新書)で“移民国家”日の実態と建前を、データや制度の変遷など、ファクトベースで丁寧に情報を積み上げ、明らかにした望月優大さん。 初めての対談となるふたりは、貧困や、移民というそれぞれの専門分野をどうクロスオーバーさせ、社会に関する議論を深めていくのだろうか。 (構成:岡尚之、写真:杉山和行) 社会は変わったの

    「貧困の再発見」から10年、日本社会はどう変わったのか(大西 連,望月 優大) @gendai_biz
  • 奈良に「土葬の村」発見! なぜ、今も、村人は土葬を選ぶのか?(高橋 繁行)

    の伝統的な葬式である「土葬・野辺送り」が姿を消したのは、昭和の終わり頃とされている。入れ替わるように火葬が増え、現在、日の火葬普及率は99・9%以上に達する。 土葬は、日の風土から完全に消滅してしまったのだろうか。筆者は「土葬・野辺送り」の聞き書き調査を20年以上独自に続け、平成、令和になっても、ある地域に土葬が集中して残っていることを突き止めた。それは大和朝廷のあった奈良盆地の東側、茶畑が美しい山間にある。剣豪、柳生十兵衛ゆかりの柳生の里を含む、複数の集落にまたがるエリアだ。 日人の精神生活を豊かにしてきた千年の弔い文化を、まだ奇跡的に残る土葬の村の「古老の証言」を手がかりに、明らかにしたい。

    奈良に「土葬の村」発見! なぜ、今も、村人は土葬を選ぶのか?(高橋 繁行)
  • メンヘラ、コミュ障を「自称」することの、知られざるリスク(松崎 良美) @gendai_biz

    「メンタルヘルス・スラング」とは何か コミュ障、メンヘラ、アスペ、プチうつ…聞きなじみがある言葉も、初めて目にした言葉もあるかもしれない。これらはいずれも、厳密な意味での医療用語ではないものの、その出自自体は、メンタルヘルス産業の現場などで用いられてきた言葉だ。 これらの表現は日常生活においても、若者を中心に流行語的に用いられており、ある人が第三者を指して「あいつはコミュ障だ」などと言う場面に出くわすことがある。しかし注目すべきは、少なくない人が、「自分はコミュ障だから…」、「私、メンヘラだけど…」というように、自らについて説明するためにこれらの表現を用いている点だ――こうした用法は、特にtwitterなどSNS上で多く見られる。 もしかしたら、この文章を読んでいる方のなかにも、「コミュ障」や「メンヘラ」、「アスペ」などの言葉を使って自分自身を捉えたり、こうした言葉で自己紹介をしたことがあ

    メンヘラ、コミュ障を「自称」することの、知られざるリスク(松崎 良美) @gendai_biz
    nisemono_san
    nisemono_san 2019/08/26
    初歩的な感想だけど「独自の体験/物語」がそれほど自明的ではないという問題は避けられないのでは……とは思う(民話を集めていたら、語り手が既に民俗学者の本を読んでいて、その話をするみたいなのと一緒)
  • N国党が次は「文春砲」「マツコ・デラックス」を狙った恐るべき理由(真鍋 厚) @gendai_biz

    「N国党現象」の質とは何か 「NHKから国民を守る党」(N国党)のメディアジャックが止まらない。 参院選直後のテレビ番組を席巻した後も、インターネットメディアを中心に話題が尽きない。民放の情報番組での「気持ち悪い」発言に端を発する「マツコ・デラックス出待ち騒動」や、批判の矛先を番組スポンサーにも向けてネット炎上を招いた「崎陽軒不買運動」等々、大手ニュースサイトからソーシャルメディアに至るまで、この夏の日はN国党に見事に踊らされてしまった。 代表の立花孝志氏がYouTube上でネタばらししていたように、これらは党のことを宣伝するためにあえて仕掛けた「炎上商法」であり(額面通りに受け取るかどうかはさておき)、自らの政治活動を「プロレス」と公言して憚らない「立花劇場」にまんまと乗せられた格好だ。 しかし、N国党の登場とその支持層のポテンシャルを見極める上で、今回のような「炎上商法」のテクニッ

    N国党が次は「文春砲」「マツコ・デラックス」を狙った恐るべき理由(真鍋 厚) @gendai_biz
    nisemono_san
    nisemono_san 2019/08/25
    皆が勘づきつつ無視していることの一つに、これが「インターネットが夢見た世界」だったという印象。ソ連で社会主義が実現したらその内実に皆がドン引きみたいな構図を今見ている感じはある。
  • 娘の彼氏は「刺青」入りだった…「根はいい人」という言葉の違和感(鷹橋 公宣) @gendai_biz

    人付き合いが増えると、時には自分に害をなす者との交際が必要となるケースもある。そんなとき、よく口にしてしまうのが「根はいい人なのだけど」という言い訳だ。 世の中には根っからの悪人などそう多くはいない。誰だって、どこか人間味のある性格や行動はあるものだし、しっかりと内面を見つめてみれば愛すべき点が見つかるものだろう。だが「根がいい人」との付き合いははっきり言って損をする。 私は、つい最近、実体験として「根がいい人」といわれる相手を拒絶した。 「彼氏、刺青が入っているんだよね」 わが家には娘がいる。 24歳の娘はいわゆる「出戻り」で、20歳のころにパートナーとの間に授かった女児を産み、すぐに離婚した。離婚後はわが家に戻って同居しているので、世間から見ると「子連れの出戻り」といったケースだ。つまり、わが家には娘と孫娘がいる。 そんな娘が、最近になって「今付き合っている彼氏を紹介したい」と言いだし

    娘の彼氏は「刺青」入りだった…「根はいい人」という言葉の違和感(鷹橋 公宣) @gendai_biz
    nisemono_san
    nisemono_san 2019/08/22
    正直、これだけ話を聞いて面白い対象(娘やその彼氏)が目の前にいるのにも関わらず、自分の炎上とか言葉への違和感ばかり書いていることのほうが「違和感」がある。
  • 論文コピペで博士号…不正告発した教授を「大学が排除」のその後(伊藤 博敏) @gendai_biz

    論文不正を告発し排除された2人 国立大学法人岡山大学の森山芳則・元薬学部長と榎秀一・元副薬学部長が、14年9月25日に下された「学部内でのパワーハラスメント行為や外部への情報提供を理由に下された停職などの処分」を不服として、停職処分の無効確認と地位確認を求めた民事訴訟は、今年5月31日、岡山地方裁判所によって敗訴判決が言い渡されたものの、両氏は広島高等裁判所に控訴、8月14日、「控訴理由書」を提出した。 大学側の各種処分は、岡山大学で横行していた論文不正に気付いた両氏が、当時の森田潔学長に内部告発した結果だった。 森田学長は、この“不祥事”が表沙汰になるのを恐れたのか封印。そればかりでなく、両氏のパワハラなどを理由に停職などの処分を下した。森山氏は、「判決は絶対に承服できない」として、控訴理由を次のように語る。 「裁判所は、『論文不正はなかった』という大学側の主張を全面的に採用。しかも、

    論文コピペで博士号…不正告発した教授を「大学が排除」のその後(伊藤 博敏) @gendai_biz
  • 私たちは戦前を本当に知っているか…落書から見えた「反戦」のリアル(髙井 ホアン) @gendai_biz

    「戦前」をどこまで知っているか 2019年8月現在、言論・表現の自由、またそれに連なる歴史的問題について意識する機会は多くなっている。 例えば、あいちトリエンナーレにおける「表現の不自由展・その後」(少女像や天皇に関する作品を展示)の開催中止問題に関する議論は今も続いている。また、現在を「戦後」ではなく新たなる「戦前」と捉える識者も見かける。 2010年代に入り、特定機密保護法や共謀罪(改正組織的犯罪処罰法)など、様々な議論を呼びつつも強行採決された法が相次いだことは、確かに1920~1930年代的な社会情勢を予感させるかもしれない。 ここで言論・表現の自由が封じ込められていた過去を振り返ること、特に政治的・国家的な出来事だけでなく庶民がどうしていたかも知ることは、大きな意義があるように思える。 「戦前」、特に1931年(昭和6年)の満州事変以後という時代を、我々はどこまで知っているだろう

    私たちは戦前を本当に知っているか…落書から見えた「反戦」のリアル(髙井 ホアン) @gendai_biz
  • スローライフが、むしろ資本主義を「加速」させるという皮肉な現実(河南 瑠莉) @gendai_biz

    主義をスローダウンさせる思想 近年「加速主義」という考え方が注目を集めている——それは、人工知能や自動化といった技術発展を加速させ、テクノ資主義を際限なく推し進めた先に、現存する民主主義とは異なる新たな秩序の獲得を試みる「ダーク」な思想として紹介されることが多い。 SFじみた突飛な思想に聞こえるかもしれないが、世界に目を向ければ、同様の考え方に基づいて政策を打ち上げる政治家や加速主義的な可能性に言及する科学者などは、少なくない。 こうした一見「危うい」思想を目の当たりにして、それに対する反動のように、より人道的だと想像される「減速」を掲げたムーヴメントが流行するのは、ごく自然な流れだろう。スローフードにスローライフ、エコでオーガニックな田舎暮らしや、地域アート・地産地消などに代表されるローカリズム運動……こうした動きは、地球上のいたるところに散見される。 こうした「減速」の思想は、一

    スローライフが、むしろ資本主義を「加速」させるという皮肉な現実(河南 瑠莉) @gendai_biz
  • この社会はガチすぎる…「レンタルなんもしない人」が求められる理由(山本 ぽてと) @gendai_biz

    フォロワー22万人超、「レンタルなんもしない人」とは何者か? 離婚届の提出に同行、裁判の傍聴席に坐る……「なんもしない」サービスがなぜ今の日社会で求められているのか? 初著書『レンタルなんもしない人のなんもしなかった話』も売れに売れている中、『居るのはつらいよ』で話題の臨床心理士・東畑開人さんとの特別対談!(青山ブックセンターにて6月16日収録) 「なんもしない」は、反社会的? 「なんもしない人(ぼく)を貸し出します。常時受付中です。国分寺駅からの交通費と、飲代等の諸経費だけ(かかれば)ご負担いただきます。お問い合わせはDMでもなんでも。飲みいと、ごくかんたんなうけこたえ以外、なんもできかねます。」 (「レンタルなんもしない人」Twitterプロフィールより) 東畑:このトークイベントに、ぼくは怯えながらやってきました。企画書を見るとレンタルなんもしない人さんは、「ごくかんたんなうけ

    この社会はガチすぎる…「レンタルなんもしない人」が求められる理由(山本 ぽてと) @gendai_biz
    nisemono_san
    nisemono_san 2019/08/11
    すごく失礼だけど、「なんもしない」とこの手の「なんも考えない人」が勝手に曲解して持ち上げてくれるという話でしかない(はっきり言えば「なんもしない人」はむしろ「社会的すぎる」)
  • 芥川賞は、受賞のための「傾向と対策」を知ると100倍おもしろい!(倉本 さおり) @gendai_biz

    7月17日に受賞作が発表される芥川賞。近年の「傾向」から受賞作を予想する……なんて言うと、ちょっと不純に響くかもしれませんが、実は、賞レースは文芸について考える取っ掛かりにぴったり。なにしろ、芥川賞は「競技性が高い」と評する受賞作家もいるほど。作家はどんな「対策」を練って(あるいは練らずに)その「競技」を戦っているのか——ライターの倉さおりさんが解説します。 芥川賞の「競技性」 「(芥川賞は)対象となる作品の範囲が明確」 「すごく競技性が高いが故に、いろんなことを言われる」 これは仮想通貨をテーマにして話題を集めた「ニムロッド」(群像2018年12月号、のち講談社刊)で第160回芥川賞を受賞した上田岳弘が受賞会見の場で残したコメントだ。この、一見「文学」とは相容れないように映る「競技性」という言葉、記者たちの興味をおおいに引いたようで、後日行われたインタビューでもしょっちゅうツッコまれて

    芥川賞は、受賞のための「傾向と対策」を知ると100倍おもしろい!(倉本 さおり) @gendai_biz
    nisemono_san
    nisemono_san 2019/07/17
    「(文学村の権威付け=不条理な上司)の感情をハックする」ということが「競技」になってしまうということこそが日本社会なのだという批評っぽく読めて面白いが、これだと文学なんて誰も読まないわな。