2003年5月9日にM-Vロケットで宇宙に旅立った小惑星探査機はやぶさ。2004年5月には地球の重力を利用して加速するスウィングバイを成功させ、秒速34キロメートルで小惑星「イトカワ」の周回軌道へ向かった。途中、イオンエンジンの不調やリアクションホイールの故障などに見舞われつつも、2005年9月に地球から約3億3000万キロ離れたイトカワに到着。2度のタッチダウンでサンプル採取に成功した。 帰路も通信途絶やエンジントラブルなど幾多の困難に遭遇するが、そのたびに奇跡的な復旧を果たし、予定より3年以上も長い時間かけて地球に戻ってきたはやぶさ。しかし、サンプルの入ったカプセルを地球に落下させるためには、はやぶさ自身も大気圏に突入しなければならないことが判明する。 2010年6月13日、カプセルを分離したはやぶさは、最後に地球を撮影して大気圏に突入。オーストラリア上空で一筋の光となって燃え尽きる様