東京都の石原慎太郎知事は21日、首相官邸を訪ね、菅直人首相に対し、東京電力福島第1原子力発電所への東京消防庁の放水作業をめぐり、政府側から消防隊員に恫喝(どうかつ)まがいの発言があったと強く抗議した。会談後の石原氏の説明によると、政府側の人物から放水準備作業中の隊員に対して「言う通りやらないと処分する」との発言があった。 石原氏は、首相に「みんな命がけで行い、許容以上の放射能を浴びた。そういう事情も知らずに、離れたところにいる指揮官か誰か知らないが、そんなばかなことを言うのがいたら戦(いくさ)にならない。絶対そんなこと言わさないでくれ」と注文、首相は「大変申し訳ない」と陳謝した。 石原氏は記者団に「処分するという言葉が出て、隊員は皆、愕然(がくぜん)とした。(現場の)指揮官は、それが一番不本意だったと言っていた」と述べた。真相は不明だが、都関係者によると、「処分」と発言したのは海江田万里経