西武ホールディングスは12日、プリンス系ホテルなどが入る複合商業ビル「東京ガーデンテラス紀尾井町」(千代田区)を約4000億円で米投資会社ブラックストーンに売却すると発表した。売却で得る資金を株主還元などに充てる計画も示した。 西武HDの発表資料によると、取引は来年2月末までに完了する予定で、売却後も同施設の運営・管理を担う。同社は売却益として約2600億円の計上を見込むとし、今期(2025年3月期)純利益予想を従来の840億円の3倍超の2660億円に上方修正した。 株主還元策では、発行済み株式(自己株を除く)の8.7%、700億円を上限とした自社株買いのほか、期末配当を従来予想の1株当たり15円から25円に引き上げ、年間配当を同30円から40円に増配する。また、ホテル事業の価値向上のための成長投資として品川プリンスホテルの改装などに約500億円を投資する。
