「搭乗間近なのに、持ってきたパスポートがない」。成田空港でこんなピンチに陥った旅行者を、見事な連係プレーで助けた空港従業員2人が空港「CS(顧客満足)アワード」の2008年度グランプリに輝いた。 2人は、同空港で旅行客のサポートや案内をする成田国際空港振興協会職員の今関忠明さん(40)(千葉市若葉区)と、空港内の清掃にあたる成田空港美整社職員の小久保芳昭さん(55)(旭市三川)。 1年ほど前、今関さんは空港第1旅客ターミナルビルで、アメリカへの出発を控えた30歳前後の女性から「パスポートをなくしてしまった。捜したが、見つからない」との相談を受けた。女性は半ばあきらめ顔だったが、今関さんは「冷静に振り返ればヒントがあるはず」と、もう一度、一緒に足取りをたどってみた。 途中、女性が「少しでも身軽になろうと、不要物をビル内のゴミ箱に捨てた」。今関さんは「もしかしたら」とそのゴミ箱へ。中のゴミは回