ログインが開発した包帯パンツ「志道(SIDO)」(2) ユナイテッドアローズの会長を惚れさせる (聞き手:荒川 龍=ルポライター) (前回記事はこちら) ── ものづくりの過程は、創り手の「熱」の伝播でもある。それにかかわる人たちに、その熱が次々と伝染し、その人の数だけオンリーワンはより洗練されていく。 2007年の春、これまでに40個以上の試作品が生まれていた。その間、綿とポリエステルとの配合比率を試行錯誤。最終的には、肌当たりの良さと通気性を優先し、伸縮性を少し抑えた。 野木は、ユナイテッドアローズと伊勢丹本店へ、それを売り込もうと狙っていた。だが、ツテはない。そんな折、都内商店会の知り合いの関係者から、新年会で太鼓を叩いてほしいと頼まれる。参加者を聞くと、重松理(おさむ 58歳)ユナイテッドアローズ会長の名前があった。── 「志道(SIDO)」マイクロタイプ。同製品はマイ