2013年5月19日以降、スウェーデンの首都ストックホルムで移民の若者らによる暴動があいついだ。同市北部のフースビー(Husby)で始まった若者らと警察との衝突は、周辺各地に飛び火するかたちで数日にわたって続いた。 その動向はイギリスのBBCをはじめとした外国のメディアで報じられ、日本でも朝日新聞の記事(http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201305220788.html)をきっかけに人々の知るところとなった。 とくに移民が起こした暴動という点に関心が集まり、ネット上でも話題になったが、スウェーデンについては日常的に伝えられる情報が少ない一方で、「平和な福祉国家」というイメージが定着しているぶん、実態を離れて議論が進みがちでもある。 そこでここでは、事実関係や背景を整理し、わたしたちがこの事件にかんする報道をどう受けとめるべきか考えてみたい。な