ロシア軍のウクライナ侵攻で、5月9日の対独戦勝記念日が今後の戦況を占う試金石になる。ロシアの情報機関関係者が発信する非公式内部情報は、プーチン大統領が開戦以来の苦戦にいら立ち、5月7日までのドンバス地方完全掌握を軍に厳命したと伝えた。軍事作戦終了後は、軍と情報機関の責任を問い、「粛清」を計画しているという。(拓殖大学特任教授、元時事通信モスクワ支局長 名越健郎) ロシアのプーチン大統領=4月20日、ロシア・モスクワ【EPA時事】 テレグラムに謎の内部告発 ロシアのインスタント・メッセージ・アプリ、「テレグラム」に、「SVR(対外情報庁)将軍」という正体不明の投稿者が寄稿、クレムリンの内部告発をしている。 【図解】ウクライナ・ドンバス地方 それによると、4月22日にオンラインで行われた安全保障会議で、プーチン大統領はウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州の完全掌握を改めて指示。ゲラシモフ参