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ブックマーク / www.nikkei-science.com (5)

  • 陰謀論を増幅 ネットの共鳴箱効果|日経サイエンス

    いまや誰でもネット上に自分の意見を自由に書き込み,仲間と共有することができる。調べものをするのにも便利だが,一方で明らかな誤情報やデマ,陰謀論,中傷がネットにあふれているのも周知の通りだ。ウェブは「集合知」をもたらす期待がある一方で,誤情報が増殖する一種のエコーチェンバー(共鳴箱)を生んでいる。著者らはソーシャルメディアに人々が残した痕跡を解析することで,この効果を調べた。その結果,ソーシャルメディアのユーザーは,その情報が自分の既存の見解を裏づけるものである限り,誤情報であっても喜んで受け入れることがわかった。この“たちの悪いバイアス”を正す簡単な解決策は残念ながらなさそうだ。 著者Walter Quattrociocchi イタリアのIMTルッカ高等研究所で計算社会科学研究室を統括している。意見形成から情報の拡散まで,社会のダイナミクスの特徴を量的にとらえる研究が専門。特にオンラインで

    陰謀論を増幅 ネットの共鳴箱効果|日経サイエンス
    nminoru
    nminoru 2017/11/09
  • 殺しの捜査にアメーバが協力〜日経サイエンス2014年12月号より|日経サイエンス

    死亡時期の推定に役立つ可能性がある 死亡事件を扱う科学捜査官の重要な仕事に,その人がいつ死んだかの特定がある。死後48時間までは,死体の硬直や体温など医学的な方法を利用できる。それより長くなると,死体にたかる甲虫類やウジ虫の年齢などに頼って推定せざるをえなくなる。だが約1カ月たつと,昆虫はべるものがなくなってどこかへ行ってしまい,もはや死亡時期を特定する術はなくなる。 ヌーシャテル大学(スイス)の法生物学者セレジス(Ildikò Szelecz)は,土壌中の微生物が役立つのではないかと考えた。死体はそうした微生物の繁殖に影響すると思われる。そこでセレジスらはブタの死骸3つを地面に置き,その下の土壌について「有殻アメーバ」の密度を測定した。有殻アメーバは様々な形の殻を持つ多様な単細胞生物だ。 この結果,チームが調べた23種の有殻アメーバは死体を嫌うことがわかった。死骸を置いてから22〜33

    殺しの捜査にアメーバが協力〜日経サイエンス2014年12月号より|日経サイエンス
    nminoru
    nminoru 2014/11/04
  • 平面国の量子重力

    現代物理学の究極の目標は万物を1つの理論体系で説明すること。万物は4つの力で相互に関係づけられている。これらのうち電磁気力と原子核内部で働く2つの力は量子力学の枠組みで理解されており,唯一の仲間はずれが重力だ。だから重力を量子力学の枠組みの中入れること,つまり量子重力の理論ができれば,究極の理論の実現に大きく近づく。しかし,これが難しい。重力を記述する一般相対性理論は,量子力学との相性が非常に悪いからだ。ここ数十年,世界の理論物理学者が量子重力の理論に挑んできたが,いまだに果たせずにいる。それが近年,新たなアプローチから迫ることで,難問解決に光明が見え始めた。 その1つのアプローチは空間の次元を1つ落とした世界,つまり2次元の平面世界における量子重力を考えることで,量子重力の質に光を当てる試みだ。実は平面世界では重力波や重力子は原理的に存在できないので,量子重力を議論する余地などないと考

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  • ハイゼンベルクの不確定性原理を破った! 小澤の不等式を実験実証

    「小澤の不等式」。数学者の小澤正直・名古屋大学教授が2003年に提唱した,ハイゼンベルクの不確定性原理を修正する式です。小澤教授は30年近くにわたって「ハイゼンベルクの不確定性原理を破る測定は可能」と主張し続けてきましたが,このたびついに,ウィーン工科大学の長谷川祐司准教授のグループによる実験で実証されました。15日(英国時間)付のNature Physics電子版に掲載されます。 小澤の式とはどんなものでしょうか? まず,物理の教科書をおさらいすると,1927年にハイゼンベルクが提唱した不確定性原理の式は,こんな形をしています。 εqηp ≧ h/4π  (hはプランク定数,最後の文字は円周率のパイ) εqは測定する物体の位置の誤差,ηpは位置を測定したことによって物体の運動量に生じる乱れです。もし位置が誤差ゼロで測定できたら運動量の乱れは無限大になり,測定してもめちゃくちゃな値がランダ

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  • 悪用される科学|日経サイエンス

    化学物質や医薬品が健康に及ぼす危険性を解明することは,科学におけるとりわけ複雑な課題だ。人間に毒性物質をべさせ,どのくらいの量でガンになるか調べるわけにはいかない。そのため動物実験をしたり,実際に何らかの危険物質にさらされてしまった人について調査したりする。 どちらの研究方法にも不確実性がつきもので,科学者は証拠から因果関係を推測して人間を危険から守る手段を示さなければならない。絶対に確実だといえることはきわめてまれなので,そこまで厳密な証拠が求められるようなら規制や計画など実施できないだろう。政府は入手できる最大限の証拠にもとづいて有害化学物質の制限値を設定し,医薬品の安全性を判断しなければならない。 不確実性は科学に内在する問題だが,それをでっちあげることは全く別の話だ。業界の利益を脅かすような問題が起きると,業界団体がその問題の研究を始める例がここ30年間で非常に増えている。 例え

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