17年1月期に売上高が2兆円を超えた鉄骨住宅メーカー首位の「積水ハウス」(東証1部1928、社長COO・阿部俊則)。そんな「超優良企業」が、地面師などの間では有名な物件である東京・西五反田の「海喜館」に手をだしていたことがわかった。 JR五反田駅から歩いて5分。目黒川沿いにこの旅館はみえてくる。まわりには高層のオフィスビルやマンションが建ちならび、ここだけは「時間がとまった」かのような風景だ。はたして海喜館はいつの時代から営業をはじめ、本当に泊まれるのか、誰も知らないという「謎の旅館」として知られていた。別名「怪奇館」とも呼ばれ、長らく営業の実態はなかったようである。 その敷地約523平方メートルに登記簿上の変化があったのは今年の4月24日。「IKUTA HOLDINGS(株)」(代表・近藤久美)という会社が「売買予約」の仮登記をつけ、同日に積水ハウスはその移転請求権の仮登記をうっていた。