戦後80年、日本は「武器を売らない国」であり続けてきた。ところが2026年春、その原則が根本から覆ろうとしている。政府は殺傷能力のある武器を同盟国へ輸出できるよう規制を大幅に緩和する方針を固め、早ければ4月にも運用指針を改正する見通しだ。 平和国家としての看板を掲げてきた日本が、なぜ今このタイミングで「武器輸出の解禁」に踏み切るのか。 その背景には、急変する東アジアの安全保障環境と、瀕死の国内防衛産業という二つの切迫した事情がある。ここでは、従来の規制の骨格、今回の変更の具体的中身、解禁を後押しする国際・国内要因、そして残される課題と反対論の四つの角度から、この政策転換を整理しておきたい。 戦後日本の武器輸出規制の実態 日本の武器輸出規制を理解するうえで、まず押さえるべきは2014年に閣議決定された「防衛装備移転三原則」とその運用指針である。 それ以前の日本は、1967年の「武器輸出三原則

