幼いときからの憧れ“セリーナ”に勝って、グランドスラムを勝ち取った大坂なおみ。優勝セレモニーでは終始、謙遜した態度をとり続けた。 「セリーナはスロースターター」 「セリーナはスロースターターの傾向があるので、最初から飛ばしていくことが重要だと思って」 その通り、第1セットはゲームカウント6対2とアッという間に先手を取ってしまう。 見事だったのは、第2セット第5ゲーム。第4ゲームでサービスゲームをブレークされたあと、流れがセリーナに行きそうなところを踏ん張ってブレークバック。 このゲームが終わってセリーナはラケット・アビューズに及び、自滅の道をたどっていく。 主審に謝罪を求め、「嘘つき」、「泥棒」と罵るセリーナを横目に、大坂は冷静そのものだった。慌てることなく、ゲームを締めくくり、初めてのグランドスラムを手にしたのである。 サービスゲームの徹底キープを実行。 精神的な安定がグランドスラム初優