くどうれいんが語る、俳句・短歌への目覚めとインターネット 「全員を感心させるのではなく、たった一人を打ちのめす文章を」 くどうれいんは盛岡在住の作家であり、歌人であり、俳人であり、会社員である。2018年に盛岡の書店から刊行した、俳句と食にまつわる日記のリトルプレス『わたしを空腹にしないほうがいい』(BOOKNERD)は身のうちでパチンと弾けるような文章が評判を呼び、現在は8刷というリトルプレスとしては異例の売り上げに達している。 待望のエッセイ集『うたうおばけ』(書肆侃侃房)が2020年4月29日に発売され、即重版が決定した。読者が「できすぎだろう」と思ってしまうほど面白いエピソードが記された39編は、すべてくどうの日常で実際に起きたことだという。 ズブリと感性を貫く言葉を紡ぐくどう。しびれるように良いのに、だれかに説明しようとしてもその良さをうまく言葉にできない。“おばけ”のようにつか