【ニューヨーク=加藤美喜】米南部テキサス州のメキシコ国境の市ラレドで一月、市内唯一の書店が閉店することになり、住民が存続運動を続けている。AP通信によると、人口約二十五万人の同市から本屋が消えれば、米最大の「本屋のない街」になるという。 米最大手書店チェーンのバーンズ・アンド・ノーブル(B&N)社は十月、事業効率化のため、傘下の小型書店四十九店の清算を決定。ラレド市の店舗はその一つで、一月十六日で閉店する。 閉店すれば、ラレド市民にとって最も近い書店は北に二百四十キロ離れたサンアントニオ市の店になる。身近に本屋がない状況は一層の活字離れや教育の低下を招くとして、地元紙や教師、保護者らが「ラレドは読みます」キャンペーンを展開。市議会も二十三日に閉店反対決議を採択し、存続を訴えた。