メディアTired or stressed businessman sitting in front of computer in office 「日本のアニメはどん詰まり」 2003年、「千と千尋の神隠し」のベルリン映画祭金熊賞受賞時、監督の宮崎駿氏はこのように述べた。コピーのコピーのそのまたコピー。暴力と性的描写。海外に進出する「ジャパニメーション」(日本製アニメの呼称)を憂いての発言である。 「(幾ばくかは売れるかもしれないけど)たいして売れません」とも。 この予想は大きくはずれた。「幾ばく(いくらか)」どころではない。受賞時1.1兆円だったアニメの市場規模は2.7兆円へと2倍以上に、海外市場は0.4兆円から1.3兆円へと3倍以上に拡大(※1)。売れに売れている。 皮肉なことに、「どん詰まり」を危惧することになったのはジブリ自身だった。後継者問題を理由に、先月21日、日本テレビ傘下に