松坂大輔の決勝戦ノーヒットノーランで、横浜高校が史上5校目の春夏連覇を達成した1998年(平10)、青森大会で史上最多得点差の0-122で敗れ、全国レベルの話題となった深浦高校(現・木造高校深浦校舎)野球部が今夏、部員ゼロになり、16日から始まる秋季地区大会を辞退した。部員ゼロは初めて。同校は来春の新入生に期待するが、状況は厳しく、部員確保の見通しは立っていない。 ◇ ◇ ◇ サッカー部や陸上部などとの共用ではない専用のグラウンド。まだ新しい部室には、青森から深紅の優勝旗にあと1歩に迫った三沢高校・太田幸司さんの「夢への挑戦」と書かれた色紙が飾られていた。しかし、グラウンドにも部室にも部員はいなかった。 中村亮太監督(28)は「グラウンドに人がいないのはこんなに寂しいものかと思います」と漏らした。2年前、3年生が最後の夏を終え、部員は永谷優樹君1人になった。以来、平日2時間半の練習