【仙崎信一】隠れキリシタンの里として知られる長崎県平戸市生月町の民家で、ご神体を描いた「お掛け絵」が見つかった。市の博物館「島の館」が6日発表した。閻魔(えんま)大王を思わせるがっちりとした体格の肖像だが、額にはキリスト教のシンボルの十字が赤く描かれ、大天使ミカエルをモデルとしているという。 【動画】見つかったミカエルの「お掛け絵」=仙崎信一撮影 聖画の掛け軸をお掛け絵と呼ぶ。見つかったのは縦30センチ、横15センチの和紙で、一部が破損しているが、黒や水色、黄色などで男の立像が描かれている。描かれた時期は不明だが、江戸時代の禁教下で描かれた可能性が高い。 右手には西洋風の両刃の剣、左手には宝珠とみられる球状のものを手にし、ブーツのような靴を履いているという特徴から、キリスト教の守護者であるミカエルに間違いないという。