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ブックマーク / gendai.media (1,074)

  • 98歳認知症おばあちゃんの死が教えてくれた「生産性至上主義」の愚(小野 美由紀) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

    ババアとジジイと私たち 男女9人の貧乏シェアハウスに住んでいた頃、我が家の鍵は常に開きっぱなしだった。 今から考えると相当危ないが、「どうせ、空き巣に入られても誰も盗られて困るもの、持ってないし」という住民全員の総意だった。 マンションの8階にあるそのシェアハウスのほかは怪しいテナントやマッサージ屋ばかりで、いつ誰が入ってきてもおかしくない状況だった。 深夜3時、予期せぬ来訪者がある。 「おとうさぁん、おとうさぁぁん」切なげなソプラノで配偶者を呼ぶのは9階に住む98歳の老婆である。 「おとうさぁん、ねえ、どこに行っちゃったのう」 その「お父さん」の方は数ヵ月前から昼時になるとバァンと凄まじい音を立てて我が家のドアを開ける。「おい、メシまだか」と言いながら男子4人部屋に突進し、2段ベッドで寝ている住人を叩き起こす。 「うるせぇな、ジジイ」そう悪態をつきながらも住人たちはなぜか彼に優しい。なん

    98歳認知症おばあちゃんの死が教えてくれた「生産性至上主義」の愚(小野 美由紀) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)
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    nstrkd 2018/10/17
  • 松本人志はもう「時事問題」を語るのをやめたほうがいい(原田 隆之) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

    昔は大好きだったけど… 私はお笑い番組が好きでよく観るほうだが、最近はまったく松人志の番組を観ることがなくなった。単に面白くないからだ。昔は大好きな芸人の1人だったし、独特のボケはまさに天才的だった。 しかし、いつの頃からか、取り巻きをたくさん従えて、ヨイショされていい気分になっている姿が見苦しく、自然と観るのをやめてしまった。 最近は何を思ったのか、「ワイドナショー」という番組で、日曜日の朝から時事問題などを語っているという。とはいえ、私はこの番組も一度も観たことがない。裏番組の爆笑問題のほうをたまにではあるが観ているからだ。 松人志の番組は観ていないが、いろいろと雑音は耳にする。そしてたびたび炎上騒ぎを起こしているという。 今回松人志を語るにあたって、何も知らないで語るのはいくら何でも失礼であるし、無責任であるので、さまざまな過去の炎上騒ぎを調べてみた。 「松人志 炎上」とネッ

    松本人志はもう「時事問題」を語るのをやめたほうがいい(原田 隆之) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)
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    nstrkd 2018/10/17
  • 社会は「人間を作る工場」か?村田沙耶香『地球星人』衝撃の問いかけ(堀井 憲一郎) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

    村田沙耶香の小説は、とてもクリアである。 世界をきれいにわかりやすく説明してくれる。読んでいてなかなか気持ちがいい。 世界を捉える独自の視点がしっかり設定されており、それにぶれがない。 新しい視点を与えてくれて、そこが心地いい。 村田沙耶香の小説の魅力はそこにあるとおもう。 読みやすい。 世界を違った角度から見せてくれ、刺激的である。 ただ、その視点設定の歪みぐあいが尋常でない。 気楽に読めて、恐ろしい衝撃を受けてしまう。 村田沙耶香は芥川賞を取った『コンビニ人間』で広く注目され、今年は『地球星人』を出した。 楽しげなタイトルと、やさしい文体とは裏腹に、その描き出す世界は衝撃的である。読めば、世界が違ってみえる。力強い文学世界がそこにある。 弱い立場に甘んじない清々しさ 彼女の物語の主人公は、だいたい社会的な立場が弱い。 村田沙耶香の登場人物たちは、「暴力」に対して常に意識的に生きている。

    社会は「人間を作る工場」か?村田沙耶香『地球星人』衝撃の問いかけ(堀井 憲一郎) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)
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    nstrkd 2018/10/17
  • 「アフリカ少年が見たニッポン」話題の漫画作者が差別について思うこと(ラリー遠田) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

    星野は母親の日人との再婚がきっかけで4歳のときに来日。それ以来、人生の大半を日で過ごしてきた。 自身の体験をもとに、日人が無意識のうちに黒人に対して抱いている偏見や先入観をあぶり出していく彼の漫画は、SNSで公開されて間もなく大反響を巻き起こし、異例の速さで出版へとこぎつけた。異色の漫画が誕生した経緯と、日人の「不思議」について、星野に聞いてみた。 なかなかチャンスがないなかで ――この作品を描こうと思ったきっかけは? 最初は単純に「みんなが知らない世界があるんだよ」っていうのを伝えたかっただけなんです。「黒人ってこうだと思ってるでしょ? 実はこうなんだよ」みたいなのを描きたかった。自分自身もを読んだりして新しい情報を入れるのが好きなので、それが面白いんじゃないかなと思ったんですよね。 もともとはテレビでそういうことをやりたかったんです。外国人のタレントが出る番組って結構あるじゃ

    「アフリカ少年が見たニッポン」話題の漫画作者が差別について思うこと(ラリー遠田) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)
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    nstrkd 2018/10/14
  • 社会学者・岸政彦がセレクト!「人生最高の10冊」の共通点とは(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(2/2)

    岸政彦さんのベスト10 第1位『戦争は女の顔をしていない』 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ著 三浦みどり訳 岩波現代文庫 1340円 狙撃兵や戦車隊員となってドイツ軍と戦った女性たちの証言集。なぜ彼女たちは戦後沈黙せざるをえなかったのか 第2位『アメリカの分裂』 スタッズ・ターケル著 中山容他訳 晶文社 入手は古書のみ 「強いアメリカ」のはずが、ホームレスがあふれ出した。教師、警官、トラック運転手など110人のインタビュー集 第3位『口述の生活史 或る女の愛と呪いの日近代』 中野卓編著 御茶の水書房 入手は古書のみ 裁縫は母親から盗み見て覚えたことなど、明治26年に瀬戸内の干拓地村に生まれた「オバァ」の一生を聞き取った 第4位『タイタンの妖女』 カート・ヴォネガット・ジュニア著 浅倉久志訳 ハヤカワ文庫 760円 大富豪だった男が記憶を奪われ、大きな力によって火星、水星へと流浪させら

    社会学者・岸政彦がセレクト!「人生最高の10冊」の共通点とは(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(2/2)
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    nstrkd 2018/10/08
  • 玉城デニーを勝たせた「翁長の幽霊」、呼び覚まされた沖縄の怒り(石戸 諭) | 現代ビジネス | 講談社(1/7)

    翁長雄志・前沖縄県知事の急逝を受けて行われた沖縄県知事選は、翁長氏の後継・玉城デニー氏の圧勝で幕を閉じた。この勝利に翁長氏の死が大きく影響していたことは間違いない。 しかしそれは、単純な「弔い選挙」で片付けられる話ではない。翁長氏の死によって、これまで眠っていた沖縄県民の怒り――「沖縄をなめてはいけない」――が呼び覚まされ、今回の大勝に結びついたと考えられるからだ。翁長氏の死は、一つのきっかけだった。 一方で、さっそく玉城陣営=「オール沖縄」の課題も見え始めている。翁長氏の遺志のもとに集った人々は、当に結束を続けられるか――玉城陣営で尽力した沖縄財界のキーマン、呉屋守将・金秀グループ会長の言葉からはそんな心配が透けて見えた。 ノンフィクションライター・石戸諭氏による、土と沖縄の「これから」を考えるための選挙ルポルタージュ。 第一回 「翁長君は誤解されている」元知事が明かす沖縄、不条理の

    玉城デニーを勝たせた「翁長の幽霊」、呼び覚まされた沖縄の怒り(石戸 諭) | 現代ビジネス | 講談社(1/7)
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    nstrkd 2018/10/01
  • なぜ逃げない? 災害大国の日本が陥りやすい「正常性バイアス」問題(木原 洋美) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

    なぜ逃げない? 災害大国の日が陥りやすい「正常性バイアス」問題 インフラ未発達でもキューバは死者ゼロ 「特別警報」を増やしたものの 「これまでに経験したことのないような大雨になっています。重大な危険が差し迫った異常事態。砂崩れや浸水による重大な災害がすでに発生していてもおかしくない状況です」 ――2018年7月6日から8日にかけて、西日を中心に襲った豪雨に対して、気象庁は「大雨特別警報」を発表した後に記者会見を開き、警戒を呼び掛けた。 「特別警報」は数十年に一度の重大な災害が予想される場合に出される。2013年8月末、従来の警報の基準をはるかに超えるような災害が起こる危険性がある場合に最大級の警戒を呼びかけるために、気象庁が導入した。 背景には過去、「大雨警報」や「記録的短時間大雨情報」「土砂災害警戒情報」といった防災情報を繰り返し発表したにも関わらず、避難や被害防止に結びつかなかった

    なぜ逃げない? 災害大国の日本が陥りやすい「正常性バイアス」問題(木原 洋美) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
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    nstrkd 2018/10/01
  • 「日本人」はいつまで「単一民族」として語られるのか(下地 ローレンス吉孝) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

    「私は私」――大坂なおみ選手はそう言った。彼女の全米オープン優勝をきっかけに、「ハーフ」に関する議論が非常に活性化している。 わたしが2ヵ月ほど前に執筆した「『日人』とは何か?『ハーフ』たちの目に映る日社会と人種差別の実際」(ニッポン複雑紀行)という記事も大坂選手の報道と重なるように閲覧数が急上昇していた。 なぜ「ハーフ」をめぐる議論がここまで活性化したのだろうか? そもそも、日社会において「ハーフ」とはどのような存在なのだろうか? 「ハーフ」と呼ばれる人々はこれまでいかなる人生を歩んで来たのだろうか? わたしはこれまで、「ハーフ」をテーマに研究や調査を進めてきた。ここでは、「ハーフ」と呼ばれる人々の歴史や日常生活の現実を簡単に紐解いてみたい。 (※1 この記事では、研究者としての立場から、過去に語られた言葉として「混血」、現在一般的に知られている言葉として「ハーフ」という語句をその

    「日本人」はいつまで「単一民族」として語られるのか(下地 ローレンス吉孝) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)
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    nstrkd 2018/09/30
  • なぜ沖縄県知事選の世論調査は「あてにならない」と言われるのか(石戸 諭) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

    今回の沖縄県知事選は、基地推進派と基地反対派を真っ二つにするーーそんな見方もある。しかし、そうした二項対立では取りこぼしてしまう沖縄の感情があるのではないか。ノンフィクションライターの石戸諭氏が沖縄で取材をするなかで行き当たったのは、この土地に住む人々の入り組んだ思いを映し出すかのような、世論調査の結果だった。 〔第一回〕「翁長君は誤解されている」元知事が明かす沖縄、不条理の正体 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 「この沖縄県知事選で世論調査はあてにならない。これは常識だ」ーー。取材にあたっている地元紙、全国紙の記者は口をそろえて言う。より正確に言えば記者だけではない。急逝した翁長雄志氏の後継候補・玉城デニー、政権与党が推す佐喜真淳両陣営からも同じ言葉が聞かれる。なぜ、世論調査はあてにならないのか? 地元記者も頭を抱える 9月24日、投票日まで1週間を

    なぜ沖縄県知事選の世論調査は「あてにならない」と言われるのか(石戸 諭) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)
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    nstrkd 2018/09/29
  • この国から「LGBTへの差別」をなくすために必要な2つのこと(松岡 宗嗣) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

    当事者として「新潮45」を読む 「(LGBTは)生産性がない」といった言説を中心に大きな批判に晒された、杉田水脈衆議院議員による「新潮45」への寄稿問題から約2ヵ月。 人からの謝罪等の対応がない中、「新潮45」は一連の大バッシングは「見当はずれ」であるとし、10月号で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」という特集を掲載した。 これがさらに炎上し、25日、新潮社から「新潮45」の休刊が発表された。 もともとは、杉田水脈議員による「子どもを産むかどうか=生産性」で人を選別する思想に多くの批判が集まったわけだが、今回の特集では、さらに暴力的な言葉でLGBTという存在を排除する意向へと広げる文章も寄稿され、非常に危険だと感じた。 杉田氏の擁護特集が組まれることを知ったのは、発売前日の知人のFacebook投稿からだった。 これだけ批判にさらされても「何が問題なのか」という姿勢だったことに驚きつ

    この国から「LGBTへの差別」をなくすために必要な2つのこと(松岡 宗嗣) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
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    nstrkd 2018/09/29
  • 貧困問題に取り組んできた僕が「ケンカツ」全話を観て思ったこと(大西 連) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

    まだ多くの人が知らない「生活保護」 先日最終回を迎えた吉岡里帆さん主演のドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」(カンテレ・フジテレビ系列)。原作は2014年から『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載されている柏木ハルコ著の同名マンガだ。 生活保護を担当するケースワーカー(役所の担当者)を主人公に、さまざまな課題を抱える生活保護利用者や新人ケースワーカーの奮闘を描いている。既刊7巻で累計70万部(電子含む)を超える人気作品だ。 原作者の柏木ハルコさんと取材等を通じて親交があったこともあり、ドラマ放送スタート前に現代ビジネスでインタビューをおこなった。 インタビューのなかで、柏木ハルコさんは「間違った情報を描かないよう監修をつけてほしい」「視聴者の偏見を助長するような表現はしないでほしい」という2点を条件に、テレビドラマ化のオファーにOKを出した、と話していた。 僕自身は、ふだん、

    貧困問題に取り組んできた僕が「ケンカツ」全話を観て思ったこと(大西 連) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
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    nstrkd 2018/09/26
  • 「日本スゴイ」で失敗し、日中戦争で大復活した新潮社雑誌の興亡史(辻田 真佐憲) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

    かつて『日の出』があった。新潮社が1932年から1945年まで刊行していた大衆雑誌だ。 「日スゴイ」企画などで売り出すも大苦戦し、会社を経営危機の寸前にまで陥れるも、1937年7月の日中戦争の勃発によって急回復、その後は当時数多あった戦意高揚の雑誌としての役割を務め、敗戦と同じ年に寂しく消えた。 その当時の同社社長は佐藤義亮。『新潮45』のLGBT特集問題に絡み、「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」との言葉が注目されている人物だ。 とすると、当然ながらこんな疑問が湧いてくる。『日の出』の戦意高揚は良心に背かない出版だったのか、と。ほとんど忘れられた『日の出』を、改めて読み直すべきときは今である。 「日スゴイ」で売り出すも大失敗 『日の出』は、1932年8月に創刊された。当時隆盛を極めていた講談社の『キング』などをモデルに、佐藤社長が、満を持して送り出した大衆雑誌だった。 同年1月には

    「日本スゴイ」で失敗し、日中戦争で大復活した新潮社雑誌の興亡史(辻田 真佐憲) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)
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    nstrkd 2018/09/25
  • 中国の孤島に32年間駐留し続けたエキセントリックな民兵、死す(安田 峰俊) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

    開山島、という中国の島の名前を知っている日人はほとんどいないだろう。江蘇省連雲港市の陸地から9キロほど離れた黄海の海上に浮かぶ、東京ドームのグラウンド部分の面積とほぼ同じ1万3000平方メートルの広さしかない小島である。この島が最近、中国メディアの注目を集めている。 その理由は、32年間にわたって島に駐留してきた民兵の王継才さんが今年7月27日に急死したからだ。の額ほどの面積の島だったとはいえ、夏以降、中国政府は領土を守るために人生を捧げた王さんを盛んに顕彰して愛国主義キャンペーンに利用している。

    中国の孤島に32年間駐留し続けたエキセントリックな民兵、死す(安田 峰俊) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)
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    nstrkd 2018/09/25
  • 日本中が沸いた大勝負で露呈した「母性依存という問題」(佐伯 順子) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

    テニスの全米オープンにおける大坂なおみの初優勝は、テニス関係者のみならず、「日人女性の初優勝」という快挙として、多くの社会的注目を集めた。 同時に、対戦相手であった往年の女王、セリーナ・ウィリアムズの審判への抗議、観客のブーイングにより、いささか後味の悪い試合ともなり、ウィリアムズの言動や大坂のアイデンティティについての議論をまきおこした。 テニスの国際試合というスポーツの枠組みをこえた社会的出来事としての今回の全米オープン女子の決勝戦について、文化的、社会的観点、歴史的背景から考えてみたい。 日海外の応援習慣の違い まず大前提として、スポーツの試合における海外の観客のブーイングの習慣は、日とはかなり異質であることをふまえなければならない。 海外在住経験者の方にとっては当然かもしれないが、メディアでは意外と言及されていないので最初に指摘しておきたい。 競技種目は異なるが、たとえば海

    日本中が沸いた大勝負で露呈した「母性依存という問題」(佐伯 順子) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)
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    nstrkd 2018/09/24
  • 沖縄で生まれ育った学者が明かす、沖縄を語るときに直面する「困難」(砂川 秀樹) @gendai_biz

    翁長雄志知事の死去にともなって実施される、9月30日投開票の沖縄県知事選。最大の争点は、基地問題である。ただ、そもそも沖縄や基地問題を語るとは、どういうことだろうか。その複雑さとは? 沖縄で生まれ育った文化人類学者の砂川秀樹氏が綴る。 沖縄について語るということ 2011年、私は21年間住んだ東京を離れ、故郷である沖縄に帰った。 それから5年間、再び東京に戻るまで、生まれ育った那覇市に住んだのだが、私は、次第に基地問題について発言する気持ちが無くなっていった。 いや、自分の正直な考えや複雑な気持ちを語ることが難しいと感じるようになっていったという方が正しいかもしれない。 沖縄で過ごした中高時代もそうだったが、山梨で過ごした大学時代も、東京に暮らしていたときも、私は、基地問題について発言することは厭わなかった。 テレビで沖縄の基地問題について放送されれば、いつも熱心に観入っていた。普天間基地

    沖縄で生まれ育った学者が明かす、沖縄を語るときに直面する「困難」(砂川 秀樹) @gendai_biz
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    nstrkd 2018/09/23
  • なぜ「いじめ」はなくならないのか?春名風花さんがたどり着いた結論(夏生 さえり) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

    扉を開けると快活な声が響いた。「よろしくお願いします!」。声の主は、透明感のある少女。17歳の“はるかぜちゃん”だ。 “はるかぜちゃん”とは愛称で、名は春名風花(はるなふうか)さん。子役として活動をしながら、9歳でツイッターをはじめ、率直な鋭い意見でネットを賑わせてきた。 特に有名なのは、2010年「青少年健全育成条例」の改正案が可決された際のツイートだろうか。当時まだ10歳だった彼女の「ぼくたちはいいまんがも、悪いまんがも、ちゃんと自分でえらべます(ω)」「都条例ぷんすか(ω)」という意見に反響が集まった。 その彼女も、もう17歳。現在は女優・声優として活躍している。 春名さんは8月20日、『いじめているきみへ』(朝日新聞出版)という絵を出版した。彼女の考える、「いじめ」とは? そして彼女を支えてくれていたものとは? ツイッターで見る印象そのままに、まっすぐな大きな瞳で、インタビュー

    なぜ「いじめ」はなくならないのか?春名風花さんがたどり着いた結論(夏生 さえり) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
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    nstrkd 2018/09/22
  • 「トランプのいないアメリカ」夢のような4日間とは何だったか(池田 純一) @gendai_biz

    マケインが葬儀に望んだもの 8月29日から9月1日までの4日間、ジョン・マケインは、最後の力を振り絞って「トランプのいないアメリカ」を実現させた。 こういっても何のことか、さっぱりわからないかもしれないが、順を追って説明しよう。その頂点が次のような「スイート」な場面だった。 少しばかりほっぺたが火照った気前のよさそうな白人のおじさんが、隣に座ったアフリカ系の御婦人に、なぜかキャンディのようなものを渡し悦に入っている。 こんな微笑ましい場面がツイッターで拡散されていた。 この二人とは誰のことか? 答えはジョージとミシェル。 白人のおじさんが、ジョージ・W・ブッシュ。アフリカ系の御婦人が、ミシェル・オバマ。 以前から、この二人、意外と仲良しだな、と感じてはいたのだけれど、まさかここまでとは思わなかった。 Seeing George Bush smuggle a piece of candy f

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    nstrkd 2018/09/20
  • 終わりなき「自分磨き」は、現代の奴隷労働にほかならない(栗原 康) | 現代新書 | 講談社(1/3)

    つねに何か役に立つことをしなきゃいけない、おもしろいことを言わなきゃいけない、成長し続けなければいけないーー会社でも、学校でも、SNSでも、そんな焦燥感、切迫感を抱いている人は多いのではないだろうか。その独特の感覚の底にあるものはなんなのか。『何ものにも縛られないための政治学――権力の脱構成』を上梓した、「アナキスト」栗原康氏に聞いた。(構成:伊藤達也) つねに「有用性」を求められる社会 誰かのためにならないといけない。社会にとって役に立つ人間でないといけない。会社にとって有用でなければいけない。現代社会では、誰もが絶えずそう求められています。 働いて「社会に貢献したい」と、誰かの役に立つために毎日「自分磨き」をしたり、資格を身に着けたり、休みの日にも、SNSでもみんなに受けのいいツイートをして、「いいね!」を貰おうとしたり、「インスタ映え」を狙ってみたりと。 とにかく、「役に立たなければ

    終わりなき「自分磨き」は、現代の奴隷労働にほかならない(栗原 康) | 現代新書 | 講談社(1/3)
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    nstrkd 2018/09/20
  • え、日本語の物真似⁉大坂なおみにアイデンティティを聞く必要はない (黒部 エリ)

    東レテニストーナメントのために日に凱旋帰国した大坂なおみ選手が大フィーバーを巻き起こしている。「そもそも『帰国』なのか?」という話だけでトピックになるほどだが、なによりも魅力はテニス選手としての素晴らしい能力と、人の謙虚にして飾らないキャラクターだ。 ただ、世界中で一夜にしてセレブとなった彼女への日である対応に、引っかかる人も少なくないのではないだろうか。NY在住のライター、黒部エリさんが海外での報道や自身の体験をもとに分析した。 日語を話す時の物真似?! USオープンで優勝した大坂なおみ選手が日に凱旋して、東レ テニストーナメントに参加している。 アメリカでは当初ブーイングがとびかった表彰式と大坂選手の涙、そしてなによりセリーナ・ウィリアムズの行動についての是非ばかりが報道されていた。だがその後、大坂選手が人気司会者エレン・デジェネレスの番組『エレン』に出演すると、その素直な言

    え、日本語の物真似⁉大坂なおみにアイデンティティを聞く必要はない (黒部 エリ)
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    nstrkd 2018/09/18
  • 20年以上の介護で知った「人間の記憶」が容易に「作られる」世界(篠田 節子)

    直木賞作家の篠田節子さんは、20年以上一人で母親を介護してきた。最近上梓した『鏡の背面』という長編サスペンスでは、シェルターを支えてきた「聖母」とも思える人が、実は極悪人だった? というところから話が始まる衝撃作だ。 人間はかくも変わりうるのか、人間の記憶とは何かを深く考えさせられる。篠田さんは母親の介護体験が「人の記憶の変わりよう」を描くのにとても生かされたのだという。 「警察を呼んでちょうだい!」 アルツハイマー型認知症を患った母につき合って20年くらいになります。母はとにかく他人の介入を受け付けない性格で、デイサービスの見学に行けば怒り出す、見守りを兼ねたお弁当宅配の業者が敷地に入ると警戒し怖がるといった状態。なので、公的介護サービスは資格があっても利用できませんでした。口は回るから、気に入らないことがあると延々と人を詰問したり罵ったりするのが常でした。 罵詈雑言のたぐいは、自分の介

    20年以上の介護で知った「人間の記憶」が容易に「作られる」世界(篠田 節子)
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    nstrkd 2018/09/18