98歳認知症おばあちゃんの死が教えてくれた「生産性至上主義」の愚（小野 美由紀） | 現代ビジネス | 講談社（1/4）

ババアとジジイと私たち 男女9人の貧乏シェアハウスに住んでいた頃、我が家の鍵は常に開きっぱなしだった。 今から考えると相当危ないが、「どうせ、空き巣に入られても誰も盗られて困るもの、持ってないし」という住民全員の総意だった。 マンションの8階にあるそのシェアハウスのほかは怪しいテナントやマッサージ屋ばかりで、いつ誰が入ってきてもおかしくない状況だった。 深夜3時、予期せぬ来訪者がある。 「おとうさぁん、おとうさぁぁん」切なげなソプラノで配偶者を呼ぶのは9階に住む98歳の老婆である。 「おとうさぁん、ねえ、どこに行っちゃったのう」 その「お父さん」の方は数ヵ月前から昼時になるとバァンと凄まじい音を立てて我が家のドアを開ける。「おい、メシまだか」と言いながら男子4人部屋に突進し、2段ベッドで寝ている住人を叩き起こす。 「うるせぇな、ジジイ」そう悪態をつきながらも住人たちはなぜか彼に優しい。なん

[questiontime]

いい文章。役に立たなくても、むしろ役に立たないからこそ生きている価値があるというのは豊かで力強い。

[gattolibero]

“ただ生きる、その喜びを知らない人間、ただ生き、喜んでいる人間がこの世界に存在することを喜べない人間、そちらの方が生産性のない人間そのものよりもよほど愚かではないだろうか。”

[bullpowerworld]

これ、結構考えさせられる話。不寛容な世の中だからなぁ。自分もどっかで老人や障害者を思っているところある。でも、いつかは自分がそうなる時がやってくるんだろうな。肝に銘じておこ。

[armadillo75]

私は仕事の生産性は上げることに賛成するけれど、人生は仕事ではない。人の営みは合理性もなく、混沌としているが、そういうものなのだ。いいじゃないか、好きに生きさせろ。そう言いたい。

[sky-y]

“仕事を辞めたばかりで、ひたすらデビュー作の原稿を書く日々だった。著作が一冊もない書き手など、無職となんら変わりない。自らが何かを生産している手応えも、社会経済に貢献している実感もなく辛かった。”

[chintaro3]

「私たちが普段、駅までの道を無言で往復するだけのこの場所は、血管のように彼女の生きた痕跡が張り巡らされ、彼女の過ごした何千何万秒の人生の堆積した、彼女の人生の舞台だったのだ。」

[technocutzero]

いつまでこの「誰も言ってない文脈」でネチネチ文句言ってんだ

[hebomegane_sun]

罪悪感とか劣等感が拭えないんだよ。ドロップアウトして社会的に立派とは言われない仕事して収入なくて大した税金も収めずにいることに。社会のシステムが役立たず認定するなら殺してくれってずっと思ってる

[goldhead]

おれのような精神疾患のガラクタは社会の害悪、お荷物でしかないし、生きる価値などまるでないと自覚しているが、幸いにしてそれを他人に敷衍する気がない。というか、他人などどうでもよい。