■地殻変動期に暮らす覚悟を 1日40回という猛烈な余震。茨城大学図書館の書庫に入り、床に25センチの厚さで積もった本のうえを裸足(はだし)で歩き、『大日本地震史料』と『新収日本地震史料』を探し回った。過去におきた巨大地震の経過をさぐり、この先のことを考えようと思った。地震記録をみて感じた。今後も、この島国ではしばらく地震が続くかもしれない。私も何かしなくてはいけない。理系の研究者と歴史学者が地震津波を研究する「歴史地震研究会」に入会することにした。 江戸時代以来、この国は5回の地震活動期を経験している。1610年頃の慶長期。1700年頃の元禄宝永期。1855年頃の安政期。1890年頃の明治中期。そして昭和20(1945)年頃の5回だ。50年か100年ごとに地震活動期がきている。一度、活動期に入ると、列島の地下構造の破壊がすすみ、数年から20年は地震津波が続いている。今回の大地震は東北三陸沖